研究課題/領域番号 |
20K05737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 横浜薬科大学 |
研究代表者 |
庄司 満 横浜薬科大学, 薬学部, 教授 (30339139)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ジテルペン / 抗がん活性 / 配糖体 / 全合成 / 抗腫瘍活性 |
研究開始時の研究の概要 |
糸状菌から単離構造決定されたコチレニンAは、高い抗腫瘍活性をもち、副作用が少ないと期待される、新規抗がん剤リード候補化合物である。一方で、生産菌が変異し、培養による供給は困難である。本研究では、化学合成によるコチレニンAの供給を第一段階の目的とし、研究を実施する。続いて、新規抗がん剤の作用メカニズム解明のための標識化合物の調製を検討する。
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研究成果の概要 |
コチレニンA(1)は糸状菌から単離、構造決定されたジテルペン配糖体で、非常に興味深い抗がん活性を示す。また、1は細胞内のシグナル伝達に関与していると考えられ、疾病解明のためのツールになることが期待されている。しかし、生産菌の変異により、培養による供給が非常に困難となっている。 研究代表者は、1のAおよびC環部セグメントを調製したのち、これらを連結し、続く閉環で8員環を形成した。しかし、その後の化学変換が困難であったことから、共役付加と続く分子間アルドール反応で、AおよびC環部のモデル化合物を連結した。また、ラセミ体アルコールの速度論的分割で、従来に比べ、より簡便なC環部合成ルートを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自然界には、非常に興味深い活性を持つが、天然資源にごく微量しか含まれていなかったり、生産菌の突然変異で入手が困難になる化合物が多く知られている。そのような場合、人工的に化学合成する手法が非常に有効である。研究代表者は、糸状金が生産する抗がん活性化合物コチレニンAが、生産菌の突然変異で培養では入手困難であること、また合成が困難な化学構造を有する化合物であることに着目し、人工合成による供給を目指し、研究に着手した。本研究が達成されれば、新しい抗がん剤の開発につながることが期待される。
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