研究課題/領域番号 |
20K05747
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
蓑島 維文 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20600844)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 蛍光プローブ / 骨細胞 / pH応答性色素 / 二光子励起 / ケージド化合物 / in vivoイメージング / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / 骨組織 / ビスフォスホネート |
研究開始時の研究の概要 |
生体骨組織では骨機能維持のために様々な細胞の働きによって骨代謝が行われているが、これらの細胞の生体内における機能にはいまだ不明な点が残されている。本研究では、骨代謝に関わる細胞機能を生体イメージングによって直接可視化し、明らかにするためのツールとなる蛍光プローブの開発を行う。特に、骨細胞の骨溶解機能、骨芽細胞の骨形成機能に関与する酵素活性を検出できる小分子蛍光プローブを開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では骨代謝に重要な役目をしている骨細胞の機能を明らかにするため、骨細胞が存在する骨組織深部に送達できる蛍光プローブを開発した。この蛍光プローブは低pH環境で光ることから、骨細胞による骨の溶解の検出を期待した。生体二光子イメージングにおいて骨細胞が存在する骨小腔からの蛍光シグナルを観察し、骨細胞が骨を溶かしている可能性を示す結果を得た。 また、研究過程で可視光照射で効率よく分解する保護基の構造を見出し、この保護基を利用したケージドグルタミン酸を開発した。実際にNMDA型グルタミン酸受容体のイオンチャネル活性の可視光制御ができることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨の代謝異常は骨疾患や免疫系の疾患に関与しており、今回開発した蛍光プローブによって骨細胞の溶解メカニズムをはじめとした未解明の機能の理解が進められるものと期待する。また、骨疾患の治療薬のスクリーニング法にも応用できるものと考える。 可視光応答型ケージド化合物の開発は、神経細胞の光応答の深部における範囲を拡張できることが期待される。また、薬剤を連結することで、長波長光の放出を利用した治療法への応用も可能と考える。
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