研究課題/領域番号 |
20K05752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
家田 直弥 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (00642026)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ケージド化合物 / 一酸化窒素 / 可視光 / 低酸素 / 酸素スカベンジャー / 光制御 / ケージド / 光誘起電子移動 / 橙色光 / ヒスタミン / 可視-近赤外光 / ケミカルバイオロジー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、申請者がこれまで開発してきたPeT駆動型NOドナーを基に、体外からの光制御も志向した低エネルギー光で制御可能なケージド化合物群を開発する。具体的には、PeT駆動型NOドナーの応用性をさらに拡張するために近赤外光吸収アンテナ部位を結合させた近赤外光制御NOドナーを開発する。さらに、PeTの反応性を応用し、低エネルギーで制御可能なケージド基の開発を行う。これらの開発した化合物をラットなどの実験動物に適用し、体外からシグナル分子の活性を光制御できるかを調べ、新たなケミカルツールとして、もしくは新たな医薬品のモダリティとして用いることができるかを検討する。
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研究成果の概要 |
これまで開発してきた赤色光制御NOドナーを応用することで、神経因性勃起機能障害のモデルラットの血流障害を赤色光照射によって改善できることを示した。また、光制御NOドナーのアンテナ部位をテルル含有ローダミンに変更すると従来の化合物と比べてNO放出効率が数十倍上昇することを見出し、ラットの大動脈切片を効率よく弛緩できることを確認した。 またNO以外の生理活性分子を光制御する目的で、光誘起電子移動をトリガーとした新たな青色光ケージド基を開発し、生理活性分子の活性を青色光で制御できることを確認した。 以上のように、可視光制御できる生理活性分子をいくつか開発し、in vivoでも制御できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラットの病態モデルにおいても、生体透過性の比較的高い赤色光を用いることで病態改善が確認ができたことから、近年注目されている光免疫療法のように、狙った部位に活性を集中させることのできる新たな光化学療法の基盤技術を構築できたと言える。今後は、薬剤分子の体内動態や毒性を精査、制御していくことで、光と小分子を用いた新たな治療法の候補として期待される。
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