研究課題/領域番号 |
20K05760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
柳川 正隆 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (70609792)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | GPCR / 1分子イメージング / 細胞内シグナル伝達 / アレスチン / エンドサイトーシス / ERKシグナル / 拡散機能相関 / Raf / ERK / 1分子薬理学 / ハイコンテント解析 / 実験自動化 / 1分子計測 / シグナルバイアス |
研究開始時の研究の概要 |
Gタンパク質共役型受容体(GPCR)は薬の主要な標的分子である。本研究では、まず、3種類のモデルGPCRとシグナル伝達分子の2色同時1分子イメージングを行い、GPCRの拡散状態と機能状態の対応関係を解明する。次に、網羅的なGPCRの1分子イメージングを行い、薬刺激前後の拡散動態変化の一般性・多様性を検証する。以上により、任意のGPCRに対する薬効を1分子イメージングで評価できる基盤を構築し、1細胞におけるGPCRの拡散動態変化から化合物評価を行うGPCRome解析を実現する。
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研究成果の概要 |
GPCRは薬の主要な標的分子である。本研究では、細胞膜中のGPCRの拡散動態を規定する分子基盤を明らかにすることを目的とし、GPCRとエフェクターの相互作用を1分子レベルで解析した。その結果、アレスチン結合が多くのGPCRに共通した拡散動態変化の主要因であることが分かった。また、アレスチン結合を規定するGPCRのリン酸化がどのように制御されているかをモデル受容体で明らかにした。さらに、網羅的なGPCRの1分子イメージングを実施するための基盤技術を開発した。新たなGPCRの蛍光標識法を確立し、従来の蛍光標識法で生じていた一部のGPCRに対するアレスチン結合が不安定化する問題を解決した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GPCRが「いつ」「どこで」「どのように」エフェクター分子と相互作用し、細胞外から受容した情報を細胞内へと伝えるのかを解明することは、薬の作用機序を理解する上で重要な課題である。本研究では、GPCRとエフェクターの相互作用を1分子レベルで定量する手法を開発し、細胞内シグナル伝達の空間的な制御機構の一端を解明することに成功した。本研究で開発した細胞内1分子計測・解析のワークフローはGPCRだけでなく他の膜受容体を標的とした薬理学・創薬研究にも応用できると期待される。
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