研究課題/領域番号 |
20K05761
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター) |
研究代表者 |
上野 真吾 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, 副主幹研究員 (30594650)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 進化分子工学 / 分子ディスプレイ / エマルションPCR / 無細胞タンパク質合成 / 磁気ビーズ / ハイスループットスクリーニング / 酵素阻害剤 / 無細胞翻訳 / マイクロウェル / ペプチド / 酵素活性調節 / マイクロアレイ |
研究開始時の研究の概要 |
進化分子工学は、触媒活性を評価基準とした酵素の改良、および、分子親和性を評価基準とした標的結合分子としての抗体やペプチドの創製において一定の成果を上げている。しかしながら、両者の複合領域である酵素阻害ペプチドや受容体リガンドペプチド等の探索においては、探索対象であるペプチドが標的に結合した結果生じる、酵素活性の変化を評価基準とすべきところを、技術的な制限から、標的結合能を評価基準として分子探索を行っているのが現状である。 本研究は、触媒活性を測定可能なペプチドアレイによる、酵素活性調節ペプチドの進化分子工学的探索技術を開発する。
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研究成果の概要 |
進化分子工学によるタンパク質開発は、触媒能を評価基準とする酵素や、分子親和性を評価基準とする抗体やペプチドでは一定の成果を上げているが、酵素阻害ペプチドや受容体リガンドペプチド等の酵素活性調節分子は、バイオ医薬品の主要開発対象であるにも関わらず、その酵素活性調節能の評価に基づいた分子進化手法は確立していない。 本研究では、膨大種のペプチド配列の親和性評価で用いられるタンパク質ディスプレイ技術と、100万個の反応容器を搭載したチップでの酵素反応測定技術を組みわせることで、膨大種のペプチドの酵素活性調節能を直接評価して分子進化を行う実験系の基礎検討を行い、その実現可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、酵素阻害ペプチドや受容体リガンドペプチドのような酵素活性調節分子の人工分子進化手法の開発を進めた。これら酵素活性調節分子は、バイオ医薬品の主要開発対象であるにも関わらず、その人工分子進化手法は確立していない。また、生体システムのロバストネスの源である分子ネットワークは、酵素と酵素活性調節分子が共進化した産物である。酵素と酵素活性調節分子の共進化を人工的に再現・解析することは生体システムを理解し利用することに繋がる。このように、酵素活性調節分子に適した人工分子進化手法の可能性を模索し、実験系を構築することは社会的な要請・学術的な問いに応えるものである。
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