研究課題/領域番号 |
20K05767
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38010:植物栄養学および土壌学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 優 京都大学, 農学研究科, 准教授 (60281101)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 植物 / ホウ素欠乏 / 栄養ストレス / 細胞壁 / ペクチン / ペルオキシダーゼ / 活性酸素分子種 / ホウ素 / 栄養欠乏ストレス / 活性酸素 |
研究開始時の研究の概要 |
ホウ素は植物が健全に生育するために不可欠な微量必須元素である。作物が土壌から十分量のホウ素を吸収できないと多様な生理障害が発生し、収量や品質が著しく低下する。そのような欠乏による損害を回避する方法の開発や、ホウ素欠乏に耐性の高い品種を選抜するための基盤となる知見を得るため、ホウ素欠乏時の植物細胞の応答や変化を分子・細胞レベルで解析し、欠乏により植物に障害が発生する機作を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
必須元素ホウ素の欠乏により植物細胞が障害を受ける機作を明らかにするため、液体培養したシロイヌナズナ幼植物の培地からBを除去した際の初期応答を解析した。その結果、根端伸長領域の細胞壁強度は処理後20分以内という短時間で低下することが明らかとなった。またこの処理に伴い細胞壁ペルオキシダーゼが活性化しスーパーオキシドの生成量が増加すること等、ホウ素欠乏で細胞に酸化障害が発生する機作の解明につながる知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
土壌に十分量のホウ素が含まれず、ホウ素欠乏が作物生産の制限要因となっている地域は世界各地に存在する。本研究では、ホウ素欠乏で細胞壁ペルオキシダーゼが活性化しスーパーオキシドが過剰生成することを示す証拠が得られた。スーパーオキシドを含む活性酸素分子種の蓄積はホウ素欠乏障害の直接の原因物質と推定される。本研究の成果はその生成機作の解明に資するものであり、ホウ素欠乏障害の回避法の開発や欠乏耐性品種の作出につながる可能性がある。
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