研究課題/領域番号 |
20K05793
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
渡辺 智 東京農業大学, 生命科学部, 准教授 (10508237)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | シアノバクテリア / DNA複製 / プラスミド / Rep |
研究開始時の研究の概要 |
世界中で研究に用いられてきたシアノバクテリアSynechocystis sp. PCC6803は主染色体の他に長さ40 kbp以上の巨大プラスミドを4つ有している。巨大プラスミドには必須遺伝子がコードされているが、その維持機構は不明である。プラスミドDNAの複製は複製開始因子Repにより制御され、一般的にRepは制御対象のプラスミド上にコードされる。申請者はSynechocystisにおいてRepが染色体にコードされ巨大プラスミドの維持に深く関わることを見出した。本申請研究ではシアノバクテリアの巨大プラスミドの維持機構を解明すると共に、これを利用した大規模ベクターシステムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
シアノバクテリアSynechocystis sp. PCC 6803のもつ巨大プラスミド(pSYSM、pSYSX、pSYSA、pSYSG)に着目し、これらのDNA複製機構について解析するとともに、シアノバクテリアで利用可能なベクター系の開発に取り組んだ。 Synechocystis 6803のゲノム情報を再整備すると共にpSYSAのRep(CyRepA1)を同定し、CyRepA1を欠損がpSYSAと染色体との融合を引き起こすことを報告した。さらにCyRepA1のホモログ、CyRepA2をSynecyocystisプラスミドの中から新たに見出し、これを用いた広宿主域ベクターpYSを新規に構築した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光合成により、光と二酸化炭素によって増殖するシアノバクテリアは環境負荷の少ない物質生産ホストとして注目されている。いくつかのシアノバクテリアは染色体DNAの他に大きなプラスミドを持つことが知られているが、これらプラスミドのDNA複製機構に関する知見は少なく、外来遺伝子の発現などに利用できるベクター系も限られていた。我々はシアノバクテリアのプラスミド複製に関わる遺伝子CyRepAを新たに同定するとともに、CyRepAを利用したベクターシステムpYSを新たに構築した。これらの発見は、シアノバクテリアの産業利用に貢献できる重要な成果である。
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