研究課題/領域番号 |
20K05808
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
竹中 慎治 神戸大学, 農学研究科, 教授 (40314512)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Aspergillus / 鰹節カビ / 好乾性糸状菌 / 脂質分解酵素 / 鰹節 / かび付け発酵熟成 / リパーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
鰹節の製造には、かび付けと呼ばれる好乾性糸状菌が働く発酵熟成工程が含まれ、節の香味や色調そして保存性が高まる。申請者は、同工程には2種類の優占種が関わることを見出し、リパーゼなどの菌体外酵素の生産特性も明らかにした。しかし、鰹節カビとその酵素群が、低水分活性下で働くメカニズムには不明な点が多い。リパーゼは発酵工程で脂質を分解する鍵酵素として働いていることが考えられる。本研究では、優占種について、脂質分解に特化したリパーゼの特定とその性質および同遺伝子を明らかにする。さらに、優占種間の酵素特性や発現様式を比較し、鰹節カビとリパーゼ群の働きを含めた低水分活性下での発酵メカニズムを考察する。
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研究成果の概要 |
鰹節のかび付け発酵熟成工程において脂質分解酵素は香味や保存性を高める鍵酵素として働いていると考えられているが、鰹節カビとその酵素群が、低水分活性下で働く発酵メカニズムは不明な点が多いのが現状である。鰹節の発酵熟成に関わる優占種カビ5種のうち、Aspergillus chevalieriおよびA. pseudoglaucusが分泌生産する脂質分解酵素群のタンパク質同定を行った。つづいて、遺伝子のクローニング後、異種発現系を確立し、その組換え酵素の諸性質を解明することで枯節発酵に最も寄与する脂質分解酵素の触媒化学的諸性質を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鰹節の製造には、かび付けと呼ばれる好乾性糸状菌が働く発酵熟成工程が含まれる。鰹節カビとその酵素群が、低水分活性下で働く発酵メカニズムには不明な点が多いが、脂質分解酵素群は発酵工程で脂質を分解することで、香味や保存性を高める鍵酵素として働いていることが考えられる。そこで本研究では、2種の優占種が分泌するリパーゼ群について、脂質分解に特化したリパーゼの特定とその性質および同遺伝子の発現様式を明らかにした。これにより、高品質な鰹節製造につながる知見だけでなく、低水分活性下で働く加水分解酵素の耐性機構の解明や利活用にも展開できる。
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