研究課題/領域番号 |
20K05819
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 一関工業高等専門学校 |
研究代表者 |
中川 裕子 一関工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (70435577)
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研究分担者 |
石田 真巳 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (80223006)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 深海菌由来 / 組換え酵素 / エステラーゼ / 異種発現 / 生分解性プラスチック / PCL / 深海由来細菌 / ブレビバチルス / ウエスタンブロット / 深海菌 / 耐圧性 |
研究開始時の研究の概要 |
生分解性プラスチックの分解の条件には、大きく分けて土壌、コンポスト、海洋の3つがある。しかし、地球の7割を占め、さらにその95%が深海環境であるにもかかわらず、深海での分解機構はほとんどわかっていない。 本研究では、日本海溝から分離された好冷好圧の海洋細菌由来の酵素を材料に、深海におけるプラスチックの分解機構を解明する。深海を模した環境で分解活性の評価を行うためには高圧条件が必要となる。 本研究結果より、環境浄化への応用、及び今後どのような生分解性プラスチックを使用す ればよいのかを提案し、持続可能な社会に向けた貢献を行う。
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研究成果の概要 |
精製方法の確立した組換えエステラーゼE21の大量精製を試みた。様々な発現系によるアプローチを行ったが、加圧試験に必要な量のタンパクを精製することはかなわなかった。常圧条件下では、E21はJT01の分泌タンパクの塩析画分と比較して非常に低い活性しか示さなかった。低温・高圧条件で活性を持つ可能性はあるものの、目的としていた生分解性プラスチック分解酵素の主成分がE21である可能性は低いと考えられた。E15に関しては、発現条件の最適化の段階であるが、発現量はやはり少ない。深海由来の細菌のタンパク質を異種発現させるには困難が伴うことが予想された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
耐圧・低温活性を持つPCL分解酵素酵素を確定し、解析することができれば、常圧条件下で働くPCL分解酵素と比較することで、ほかの酵素を耐圧・低温活性を持つように改変したり、高圧・低温下で分解しやすいプラスチックを提案したりすることができたと考えられる。 今回の結果から、深海細菌由来の酵素タンパク質を異種発現するには困難が伴うことが分かった。この目的を達成するためには、高圧・低温条件下で微生物がいかにして酵素の発現を可能にしているかを解明する必要があると考えられる。
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