研究課題/領域番号 |
20K05843
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 (2021-2022) 札幌医科大学 (2020) |
研究代表者 |
谷水 直樹 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (00333386)
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研究分担者 |
三高 俊広 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50231618)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 上皮組織 / オルガノイド / 肝臓 / 胆管 / 代謝産物 / 組織構造 / 薬物動態 |
研究開始時の研究の概要 |
体外と体内の物質交換や輸送を担う上皮系の臓器では、機能発現や維持のために、隣接する「管腔」を持つ上皮組織が正しく接続する必要がある。肝臓の肝細胞と胆管の接続部構造はヘリング管(CoH)と呼ばれている。胆汁が胆管に輸送されずに組織内に滞留すると、肝細胞死が誘導されて重篤な疾患の原因となることからも、CoHは肝機能発現と組織恒常性維持にとって非常に重要な接続部構造である。本研究では、我々が独自に開発した肝細胞と胆管の接続を再現する培養系を用いて、CoHの形成のメカニズム解明と、薬物動態アッセイや肝病態モデル構築などにつながる研究成果をあげることを目的に研究を行う。
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研究成果の概要 |
我々は胆管上皮細胞と肝前駆細胞を用いて、位相差顕微鏡下でも肝細胞の毛細胆管と胆管がヘリング管を介して接続している新規肝臓オルガノイドを構築し、Hepatobiliary tubular organoid (HBTO)と名付けた。HBTOでは、肝機能が長期間維持され、胆汁酸が肝細胞から胆管へ輸送されるなど、肝臓組織内での物質輸送が再現されていた。さらに肝星細胞およびクッパー細胞を導入したmulticellular HBTO (mcHBTO)を作成することにより、肝疾患モデルの作成が可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は肝臓の上皮組織である肝細胞の毛細胆管と胆管の接続をin vitroで再現することに初めて成功した。臓器再生において、隣接する組織の空間配置を制御することは非常に重要であり、上皮組織形成の理解および応用のいずれの面からも本研究成果は学術的・社会的意義が高いものである。
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