研究課題/領域番号 |
20K05854
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
清水 文一 東洋大学, 生命科学部, 教授 (50324695)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 酸化ストレス / シロイヌナズナ / 抗酸化物質 / 脂質酸化物 / 核酸酸化物 / 植物の抗酸化物質 / 植物の死 / ストレス耐性 / オキシリピン / スコポレチン / タンパク質酸化物 / 植物二次代謝産物 / 抗酸化活性 / 植物 / 生体分子 |
研究開始時の研究の概要 |
植物はストレスに対してさまざまな二次代謝産物を生産して耐性を獲得している。この二次代謝産物の生合成改変株と野生株で、植物体内の種々の生体成分の酸化物を比較することで、二次代謝産物の抗酸化活性で保護される成分の特定をめざす。 実験植物として用いるシロイヌナズナはスコポレチン(クマリン化合物の1つ)およびフラボノイドをストレスに応じて生合成・蓄積する。これらの生合成経路上の酵素遺伝子を欠損もしくは過剰発現した組換え体、もしくは野生株植物に、高温や薬剤処理ストレスなどを与え体内の生体成分酸化物の検出を行う。分析ターゲットは脂質酸化物、タンパク質酸化物および核酸酸化物である。
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研究成果の概要 |
植物は生育環境から種々のストレスを受けている。これらのストレスから身を守るために種々のストレス耐性メカニズムを植物は持っていると考えられている。その一つに抗酸化物質の抗酸化活性が挙げられる。この機能がどの生体成分の保護に関わっているのかを明らかにするため、本研究ではスコポレチン生合成能欠損株と野生株シロイヌナズナを用いた。ストレスを受けた植物体内に生じた生体酸化物、核酸、脂肪酸、そしてタンパク質に注目し、それぞれの酸化物を分析定量した。その結果、スコポレチンを蓄積できない植物体ではこれらの成分が野生株に比べより多く蓄積した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで植物の蓄積する抗酸化物質はその抗酸化活性から推測して、酸化ストレスに対する耐性に関わっていると考えられてきた。本研究はシロイヌナズナが蓄積するスコポレチンもしくはその関連物質が、酸化ストレス受容時に実際に核酸や脂肪酸、タンパク質の酸化を抑制していることを示した。本研究で得られた知見は、農作物や自然環境に自生する植物の定量的ストレスモニタリングのための基礎的知見となる。
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