研究課題/領域番号 |
20K05855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
尾形 慎 福島大学, 食農学類, 准教授 (10532666)
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研究分担者 |
若松 孝 茨城工業高等専門学校, 国際創造工学科, 教授 (80220838)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖鎖 / レクチン / 凝集 / 糖鎖クラスター / 架橋反応 / 前方静的光散乱 / 分子認識 / 架橋 / ウイルス / 相互作用 / 架橋形成 |
研究開始時の研究の概要 |
レクチンは溶液中で多価糖鎖と構造特異的に結合後、多重架橋し凝集体を形成する。これら相互作用は生体内における普遍的な生物学的現象であるにも関わらず、この一連の凝集体形成プロセスをリアルタイムで観察および評価した報告例はない。本研究では、申請者が構築した合成多価糖鎖のレクチン架橋制御技術とタンパク質凝集体に高感度な低角度のF-LS瞬時測定技術との異分野融合により、世界初となる糖鎖-レクチン架橋複合体形成反応のリアルタイム観察およびその機構解明を行う。さらに、得られた架橋速度や凝集体の構造に関する情報を分子設計にフィードバックすることで、新たなアプローチに基づくレクチン架橋リガンドの創出を展開する。
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研究成果の概要 |
前方静的光散乱 (F-SLS)瞬時測定装置を使用して糖鎖クラスターと多価レクチン間の架橋凝集反応のリアルタイム観察を行った。具体的には、4価のシアロ糖鎖クラスターとニホンニワトコレクチン(SSA)を用いて架橋凝集反応を行った。 時間分解 F-SLS の散乱強度は、シアロ糖鎖クラスターとSSAとで形成された 架橋複合体とともに増加した。結果、糖鎖クラスターと多価レクチン間の微細な連続架橋凝集をリアルタイムで観察することに成功した。 得られた 時間分解F-SLSパターンを用いたフラクタル次元に基づく構造解析により、架橋反応の進行とともに凝集体の密度が平衡に達するまで変化することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノからサブミクロンスケールで変化する糖鎖と多価レクチン間での凝集体形成反応を、これら凝集体の分析に高感度な独自のF-LS瞬時測定技術によって明らかにした。これら一連の成果は、これまで不可能であった多価糖鎖と多価レクチン間架橋反応のリアルタイム観察を可能にした点で、学術的意義は非常に高い。また、これら相互作用はウイルスの宿主感染の際にもみられる普遍的な結合原理であるため、本技術を病原性ウイルスの検出や捕捉に応用展開が可能であり、社会的意義も高いと考えられる。
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