研究課題/領域番号 |
20K05865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38040:生物有機化学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2022) 高知大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
市川 善康 早稲田大学, 理工学術院, 客員上級研究員(研究院客員教授) (60193439)
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研究分担者 |
細川 誠二郎 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (10307712)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Ugi反応 / イソシアニド / 生合成仮説 / 分子内シクロプロパン化 / 海洋天然物 / グルタミン酸 / バイオミメティック / 転位反応 / テルペン / アゲラシジンA / 生合成 / 天然物合成 / 沖縄産海綿 / 有機合成 / 海綿 |
研究開始時の研究の概要 |
生物は35億年の進化を経て,生体内の反応システムを構築し,多様な物質群を温和な条件で効率よく合成している。この生体内の反応を理想的な手本として模倣するバイオミメティックな化学合成は,斬新な天然物合成法として発展してきた。本研究は「未解明な自然現象の解明」を念頭に,謎に包まれた海洋生物独自の生合成探求を命題として,「生合成仮説に立脚した天然物合成」を目指す。本研究は,エピスルフィド構造を有する海産ポリエーテル,エイカンチフォリシンと,海綿から単離構造決定された含窒素テルペンの,バイオミメティックな合成ルートの開拓を行う。未知の生体内反応を実験室において再現して,海洋生物独自の生合成解明を目指す。
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研究成果の概要 |
海洋天然物であるボネラタミドのバイオミメティックな合成ルートの開拓を目指した。メントールを出発原料としてイソシアニドを合成して,Ugi反応によって,ボネラタミドの合成を完了した。この結果は,「自然界が代謝産物の多様性を獲得するためにUgi反応を用いている」という仮説の妥当性を示す実験となる。アリルキサンテートの転位反応を用いて,光学活性なアゲラシジンAを合成した。合成品と天然物の旋光度を比較して,未解明であったアゲラシジンAの絶対配置を決定した。ピペリテノンを出発原料として,デカロン骨格を構築した。さらに数段階を経て,C4位にイソニトリル基を導入してハリコナジンCの合成ルートを確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多成分連結反応であるUgi反応は,低分子誘導体のライブラリーを構築する手法として注目を集め,製薬やマテリアル科学の有機合成分野で活発に汎用されている。これに対して,「自然界が代謝産物の多様性を獲得するためにUgi反応を用いている」ことは,未だ学会で広く認知されていない。本研究成果の学術的意義として,申請者が提唱している「海洋生物の生合成においてUgi反応が用いられ,天然物の多様性を創出している」という仮説の妥当性を示す実験となる。 1983年に報告されてより現在に至るまで未解明であったアゲラシジンAの絶対配置を決定することできた。
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