• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

赤ワインの非酵素的酸化による色調の安定化と渋味の変化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K05874
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関山梨大学

研究代表者

久本 雅嗣  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (00377590)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードワイン / アントシアニン / プロアントシアニジン
研究開始時の研究の概要

近年の温暖化の影響により赤ワイン用のブドウの着色不良(アントシアニンの蓄積)の問題は国内外の銘醸地で報告されており,ワインの品質に影響している.この課題を解決するため,赤ワイン醸造の工程で色素の安定化・増強する取り組みが行われているが,これらの多くは細かな議論が多く,醸造全体を通して最終的に赤ワインの色素は安定化したのか?その原因は何か?という問いに対して明確に説明できる回答はほとんどない.さらに,アントシアニンの安定化にはプロアントシアニジンが関与し,渋味への影響を与える.
本研究は,化学的な面から赤ワインの醸造工程全体を見渡し,赤ワインの色素安定化とその要因と味への影響を明らかにする.

研究成果の概要

赤ワインの赤色はブドウ果皮に含まれるアントシアニンに由来している.アントシアニンは不安定な化合物であり、pHや亜硫酸などの影響によって色調が変化する。
本課題において、アントシアニンは、ブドウ果汁中の主要な有機酸である酒石酸から生成されるグリオキシル酸と非酵素的酸化下で架橋反応を起こし、アントシアニン誘導体を形成した。さらに、アセトアルデヒド及びグリオキシル酸との架橋反応によって生じるアントシアニン誘導体はアントシアニン溶液に比べて亜硫酸及び熱への耐性があり、着色形態で安定化していること明らかとなった。さらに、ワインの試験醸造において、これらの色素が形成された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまでに実際の醸造現場ではワインの赤色の色素を安定化させるためにそれぞれの醸造工程でいろいろな取り組みがされ、経験的に理解されつつも、ワイン醸造全体を通してそのメカニズムは不明であった。これらを解決するために本課題では生産方法に着目し、特に、①アルコール発酵前の色素の安定化、②ワインのアルコール発酵中の色素の安定化、③ワインの熟成中の色素の安定化についてモデル系ならびにワイン醸造で評価を行った。これらの結果から品質の安定化および製造の手法を実際にワイン醸造で実証し、産業界のニーズに応えることできるものであると考える。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2020

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] マストのpHがマスカット・べーリーAワインのポリフェノールに及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      平田佳佑・井上絵梨・渡辺(斉藤)史恵・奥田 徹・久本雅嗣
    • 学会等名
      日本ブドウ・ワイン学会 2022年大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] ブドウ果汁中の酸化反応で形成する新規アントシアニン誘導体2020

    • 著者名/発表者名
      明石直輝・深澤京香・渡辺(斉藤)史恵・奥田 徹・久本雅嗣
    • 学会等名
      日本ブドウ・ワイン学会(ASEV JAPAN)2020 名古屋大会(オンライン)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi