研究課題/領域番号 |
20K05877
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
照屋 輝一郎 九州大学, 農学研究院, 助教 (10273971)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抗腫瘍効果 / フコイダン / 代謝リプログラミング / 抗腫瘍 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題ではがん細胞の代謝リプログラミング状態とこれまでに見出した酵素消化低分子フコイダン抽出物によるがん抑制時の細胞代謝リプログラミング状態のプロファイリングを行う。また正常細胞の代謝プロファイルとがん細胞のリプログラミングされた代謝プロファイルを比較することで、新たな代謝リプログラミングをターゲットとしたがん抑制効果を有する食品・天然物・化合物のスクリーニング系を構築する。がん細胞を正常化する効果、すなわち代謝リプログラミングを正常な状態に復帰させるようながん抑制効果の検討など代謝リプログラミングを利用したがん細胞特異的ながん抑制の基盤研究を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究はがん細胞の代謝リプログラミングをターゲットとすることで、がん細胞と正常細胞を厳密に識別し、がん細胞を抑制する手段の開発を目的とした。その結果、酵素消化低分子化フコイダン抽出物(LMF)高感受性がん細胞は高い乳酸生成能、低いミトコンドリア活性というWarburg効果の強い細胞株であり、LMF低感受性がん細胞は反対にWarburg効果の低い細胞株であることが判明した。がんの代謝リプログラミング関連因子であるPDK1、GLUT1、およびLDHAではLMF処理濃度依存的な発現の減少が見られたが、PDHBでは大きな変化は確認されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は現在日本人の死因第一位であるがんに対して、がん治療の三大療法における問題点の解決に貢献するため、がん治療のターゲットである「がん細胞」と守るべき「正常細胞」を厳格に区別することのできる方法に新たな知見を加えるものである。従来の「細胞増殖活性の高さ」をターゲットとした場合では、生体機能の維持に重要な増殖力の高い正常細胞への副作用が大きな問題となる。本研究の成果は「がん細胞」と「正常細胞」を区別し、がん細胞特異的な抑制へつながる成果であり、学術的・社会的に意義のあるものである。
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