研究課題/領域番号 |
20K05890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藍原 祥子 神戸大学, 農学研究科, 助教 (30620877)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 腸脳相関 / 味覚受容体 / 難消化性食品成分 / 苦味受容体 / 食品成分 / 腸管ホルモン / ライブイメージング / カルシウムイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
「薬食同源」、すなわち日常的な食の内容に気を遣うことが健康を保つコツであるとの考えは、栄養源以外の作用を有する食品成分の研究が支持している。こうした食品成分はほとんど消化・吸収されないため(難吸収性食品成分)、生体調節機能は、腸管上皮において認識され、情報伝達なされることで発現すると考えられる。本研究ではセンサーを導入したマウスを用いて、吸収されないが生理機能を及ぼす食品成分に対する応答を腸管上皮から可視化し、情報伝達の仕組みを明らかにすることを目指す。この研究は、機能性食品のデザインに関して腸管での受容という新しい視点を提供するものである。
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研究成果の概要 |
本研究は難消化性ながら身体に影響を及ぼす食品成分の機能として腸管上皮による受容と腸脳相関に着目したもので、腸管上皮のライブイメージングによる実験系の構築と、計算科学的手法を用いた食品因子-受容体の結合を予測する系の構築を試みた。その結果、バイオセンサーを導入したマウスを用いて、空腸内分泌細胞において食品因子に対する応答を検出・評価することができた。また、難消化性食品成分の受容体探索の方法として、計算科学的な手法を構築するため、ヒト苦味受容体とリモニンのシミュレーションを行い、2種類の結合パターンを予測した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食生活が多様化し生活習慣病が増える一方で、医療が発達している現代社会では、疾病を未然に防ぎ健康寿命を延ばすことが望まれるようになった。このような背景のなかで、普段摂取できる食品で健康を維持することが期待されている。食品に含まれるさまざまな成分は、栄養になる以外にも生理活性があることがわかってきた。栄養素以外の食品成分は、腸管でわずかに吸収されるものの、不活性化された状態で血流に乗り、ほとんどが体外へと排出される。従って、腸管で吸収されずに作用する仕組みの解明が望まれる。本研究はこうした研究に新しい評価系を導入しようとするものであり、新しい機能性食品の開発などに利用していくことが期待される。
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