研究課題/領域番号 |
20K05900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
藤岡 宏樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業情報研究センター, 上級研究員 (90392381)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 香り / 嗅覚 / センサー / 食品 / 香りセンサ / コーヒー / 匂い / センサ / 官能評価 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、嗅覚センサー装置を使い、食品の香りを客観的に数値化するシステムを構築することを目的としている。これまでの研究では、嗅覚センサーに食品の「フレーバーホイール(風味表現)」の香りを学習させて、コーヒー等の香りを表現させることを進めてきた。本研究では、更に人の感度と表現に近づけるために、人の官能評価のデータ等を学習させ、より精度の高い香り表現のアルゴリズムの構築に挑戦する。
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研究実績の概要 |
本研究は、嗅覚センサー装置を利用して、食品の香りを客観的に数値化するシステムを構築することを目的としている。これまでの研究では、嗅覚センサーに食品(飲料)の「フレーバーホイール(風味表現)」に関連する香りを学習させて、コーヒー等の香りを表現させる方法の検討を進めてきた。昨年度は、水分やアルコール濃度の高いサンプルについて、センサーに与える影響を抑制する方法や、ワインやコーヒーの風味表現に関連する香料を測定した嗅覚センサーのデータについて、香りの分類精度を向上させるための前処理法の検討を行なった。 本年度は、嗅覚センサー値から、食品摂取時の官能評価値を予測する方法を検討するため、6種類のチーズについて行なった官能評価試験(香り・味の強さ)の結果と、同じ種類のチーズを嗅覚センサーで測定した試験の結果について比較解析を行なった(官能評価試験は倫理審査委員会の承認を得て実施)。この解析結果から、嗅覚センサー値と官能評価値との間に相関が認められるものがあり、特に咀嚼中に感じる香りの強さとの間には強い相関が認められた。これらの結果は、サンプル数が少ないため更なる検討が必要ではあるが、嗅覚センサーの値から食品摂取時に感じる香りの強さについて予測できる可能性を示唆していると考えられた。 また、昨年度に引き続き、香料データの解析を進め、濃度情報を含めたデータについて、機械学習等を使った分類法の検討を進めた。 次年度は、本年度実施することができなかったコーヒーの官能評価試験等を実施する予定にしており、これまでの成果を生かして、少数カテゴリーでの香り表現アルゴリズムの構築を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、嗅覚センサー値から官能評価値を予測するための解析法、及び濃度情報を含めた香りデータの分類について取り組むことができたが、実施予定にしていたコーヒーの官能評価試験等を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度はコーヒーの官能評価試験等を実施し、これまでに得られた成果を生かして、嗅覚センサー値から香りの強さや少数カテゴリーでの香り表現を行なうアルゴリズムを構築する。
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