• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

育種・染色体操作を用いたサケ科魚類の魚卵アレルゲン性低減化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 20K05903
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分38050:食品科学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

清水 裕  北海道大学, 水産科学研究院, 技術専門職員 (00374629)

研究分担者 笹岡 友季穂  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 網走水産試験場, 主査 (00825177)
藤本 貴史  北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (10400003)
平松 尚志  北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (10443920)
石田 晃彦  北海道大学, 工学研究院, 助教 (20312382)
渡慶次 学  北海道大学, 工学研究院, 教授 (60311437)
佐伯 宏樹  北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (90250505)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード食物アレルギー / 低アレルゲン化 / 魚卵 / 不妊性魚類 / 染色体操作 / ビテロジェニン / アレルゲン検知系 / ペーパー分析デバイス / 魚卵アレルゲン / 魚卵アレルゲン検知系 / 不妊魚 / 異種交雑魚 / 三倍体 / 魚卵アレルゲン検知・定量系
研究開始時の研究の概要

魚卵の主要アレルゲンは、肝臓で分泌される前駆物質(ビテロジェニン:以下、Vg)の断片である。Vgはアレルゲンとしての特性があり、血流によって筋肉などの各組織を経由して卵母細胞に運ばれるため、性成熟したメス個体の肉の喫食には、魚卵アレルギー発症リスクがある。しかも、切り身で市販される魚肉の雌雄判別は不可能であり、リスク回避は困難である。
一方で、品種改良などの分野で、飼育効率の上昇などを目的とした、異種交雑や染色体操作による生殖能力のない個体の作出が古くから行われてきた。
本研究では、魚卵アレルギーリスク低減化魚肉供給のため、これらの技術を用いたVg分泌が抑制され、卵を形成しない魚類の作出を目指す。

研究成果の概要

本研究では、熟したメス個体が持つ「卵黄タンパク質前駆体の混入に起因する、筋肉の喫食による魚卵アレルギー発症リスク」を抑制した魚類の生産を目指し、魚類養殖の分野で生産効率向上を目的として活用されている、三倍体化などの染色体操作による生殖能力を持たない魚類(不妊魚類)について検討した。その結果、通常体よりも魚卵アレルゲンの含有量が極めて少なく、魚卵アレルゲン低減化魚類となり得ることを明らかとした。
また、不妊生魚類の市場流通が実現した際には、含有魚卵アレルゲンの管理が必要であることを考慮し、ペーパー分析デバイス法による魚卵アレルゲン定量系の構築を試み、従来法よりも大幅な測定時間短縮に成功した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

染色体操作技術は、主として養殖効率の向上などによるコスト低減を目的として活用されてきた。それゆえ、染色体操作による低アレルゲン化生物種の作出は、過去に例のない試みであり、低アレルゲン化食品が持つ高コストという問題を解決試みでもある。また、並行して開発した魚卵アレルゲン定量系は、従来法よりも短時間、低コストであり、他の低アレルゲン化食品に応用すれば、低アレルゲン化を保証するための品質管理の低コスト化や精度の向上が可能である。
このように本研究で得られた知見は、先染色体技術の新たな活用法を提示し、低アレルゲン化食品の生産性の向上に繋がるものであり、学術的、社会的に深い意義を持つ。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] サケ科不妊性雑種における魚卵アレルギー発症リスクの評価2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺彩希、清水裕、高橋英佑、藤本貴史、山羽悦郎、趙佳賢、佐伯宏樹
    • 学会等名
      令和5年度日本水産学会春季大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 不妊体ニジマスの魚卵アレルゲンフリー食材としての有用性評価2022

    • 著者名/発表者名
      渡辺彩希、石田慎太郎、笹岡友季穂、清水裕、東藤孝、平松尚志、趙佳賢、佐伯宏樹
    • 学会等名
      日本水産学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi