研究課題/領域番号 |
20K05908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
羽倉 義雄 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (50237913)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 2次元応力センサー / 硬さ測定 / パウチ封入食品 / 未開封計測 / 2次元圧力分布 / 弾性率 / 硬さ / パウチ / 2次元圧力分布 / レトルトパウチ食品 / 粘度 / 介護食 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、介護食や咀嚼・嚥下困難者食(本申請書では介護食と表記する)としてのレトルトパウチ食品について、パウチ内の複数の食材の「硬さ」と封液の「粘度」を容器外から非破壊で測定する計測技術を確立する。 工業的に生産が可能な介護食では、長期保存性を持たせるためにレトルト殺菌処理を行っている。レトルト食品では、原料由来の不均一性や製造条件のばらつき等により、同一ロット間でも製品の「硬さ」や「粘度」にばらつきが生じる。そこで、同一ロット間の硬さや粘度の違いを厳密に計測する方法を開発する。これにより、現状よりも厳密かつ多段階の「食べ易さの表示区分」の設定を可能にする。
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研究成果の概要 |
材料試験機の下部ステージに2次元応力センサーを取り付け、微小変位下のパウチ全面の応力分布の変化を測定した。得られた応力と歪から、食材内の微小部位ごとのヤング率を算出した。パウチを開封し、プランジャー突き刺し試験により、パウチ内容物の微小部位ごとの硬さを測定した。パウチ内容物の応力-歪み曲線の初期の傾き(ヤング率)は、食材の硬さと良好な相関関係があった。2次元応力センサーを用いることにより、パウチ内に密封された複数の食材の物性や食材内の局所的な硬さの違いを計測することが可能になった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レトルトタイプの介護食は、常温で長期保存が可能であり、家庭での食事の提供には有効であるが、被介護者の嚥下・咀嚼能力への対応は不十分である。現在のレトルト介護食は、4段階程度の区分しかなく、被介護者の嚥下・咀嚼能力に応じた「硬さ」を持つ詳細な区分の食品の提供はできていない。本研究では、介護食としてのレトルトパウチ食品について、パウチ内の食材の硬さを容器外から非破壊的に全数測定する新たな計測技術を確立した。これにより、パウチ入り介護食の未開封・非破壊による物性計測に可能にし、超高齢社会が抱える問題への対応の一つの提案を行った。
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