研究課題/領域番号 |
20K05917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
岡田 由美子 国立医薬品食品衛生研究所, 食品衛生管理部, 室長 (50232137)
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研究分担者 |
鈴木 穂高 茨城大学, 農学部, 准教授 (70342904)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 食中毒菌 / 損傷菌 / 冷凍 / 食品製造工程 / 発生機序 / 回復機構 / 病原性 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な食品等から高率に分離され、ヒトに髄膜炎、敗血症、流産を引き起こす食品媒介病原菌リステリアについて、食品製造工程で受ける熱、薬剤、高圧等により損傷した場合の抵抗性、病原性、増殖性及び回復メカニズムを解析し、通常の培養条件では検出しにくい状態の菌の感染リスクを明らかにする。半致死ストレスへの耐性機構は、ストレス耐性関連遺伝子の欠失変異株を用いた解析を行う。更に、損傷菌を効率よく検出しうる試験系及び効率的殺菌手法の開発を試みる。これらを通じ、検出法及び殺菌手法の向上を目指すことにより、リステリア症の発生減少に寄与することを目的とする。
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研究実績の概要 |
国内で流通している冷凍野菜から分離されたListeria monocytogenes菌株について、Multi-locus sequence Type(MLST)解析を行った結果、ハンガリー産コーンに由来する2菌株Clonal Comples(CC)8/ST8、国内産枝豆由来株はCC429ST429であった。 近年に発生したハンガリー産コーンによる欧州集団事例の原因菌はST6だが、2019年の英国での調査でST8等に属する複数の菌株が分離されており、様々なSTの菌に汚染されたハンガリー産コーンが、集団事例発生後も日本を含む世界各国に流通していることが示された。国内産枝豆由来株のSTは比較的珍しいもので、パスツール研データベースでは同型はカナダの患者1例のみから報告されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症への対応として、他県での出張を伴う共同実験が困難であったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後、冷凍食品由来株の冷凍状態での生残性及び凍結損傷からの回復能について他のClonal Complexに属する食品及び臨床由来株と比較し、世界的に広く冷凍野菜に分布しているCC8ST8株の冷凍耐性について検討すると共に、高圧処理等の食品加工条件への耐性株の検出とその遺伝的背景の解析を実施する。
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