研究課題/領域番号 |
20K05938
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 大介 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 特命助教 (00650615)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腸内細菌 / マイクロバイオーム / 酪酸産生菌 / 短鎖脂肪酸 / 酪酸 / in vitro腸内細菌培養 / 分離培養 / 腸内フローラ / プロバイオティクス / 有用菌 / 善玉菌 / 有用腸内細菌 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトにはヒトの善玉菌ではなく個人には個人ごとの、つまりテーラーメイドな善玉菌が必要な時代が来ると予想される。それに先んじて、我々の研究グループが所有する in vitro腸内細菌叢モデルの培養液を分離培養源として使用すれば、テーラーメイド善玉菌を取得する新規技術を開発できるという着想が、本研究のポイントである。本研究の成果は、近未来的に、健常人の健康維持を目的とした善玉菌を提供するために必要な技術要素となることが予想される。さらに各種疾患の改善・治療法の一つのツール開発として、有用腸内細菌の分離法を確立することは非常に価値がある。
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研究成果の概要 |
有用な腸内細菌分離法の構築を進めた。具体的には、有用菌候補を多く保有している健康者糞便をin vitro培養し、嫌気無機合成培地に培養後の培養上清を添加した新規培地を考案した。その結果、300種以上の分離菌株を取得することができた。16S rRNA 遺伝子を解読することで菌種の同定を行ったところ、Bacteroidetes門およびFirmicutes門に属する細菌が多く、次いでActinobacteria門やProteobacteria門細菌が少数得られた。中でもヒトの腸管環境の健全化や免疫賦活・調整に影響を与えていると考えられる未培養菌を含む酪酸産菌を数種、分離培養することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの腸内細菌の変化がさまざまな疾患の原因や結果になっていることが明らかにされてきている中、健康維持、恒常性維持、免疫調整に深く換喩することが判明している酪酸を産生する腸内細菌を実際の腸内から分離し、それを利用した生菌製剤の研究開発が求められてきている。本研究はそのような将来的に注目される研究開発のために、その材料を提供する培養方法として、今後非常に重要になる可能性がある。
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