研究課題/領域番号 |
20K05943
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
奥平 准之 帝京大学, 医学部, 助教 (10635585)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | レトロトランスポゾン / LINE-1 / SIRT6 / PPAR / レスベラトロール / resveratrol / retrotransposition / CREB / Sirtuin / Sirtuin6 / PPARα / 発がん物質 / ゲノム不安定性 / レトロエレメント |
研究開始時の研究の概要 |
HCAs(以下HCAs:heterocyclic amines)は、動物実験から肝臓や大腸に発癌を誘導する物質として報告されてきた。これまでに、HCAsがLong Interspersed Element-1(LINE-1以下L1)L1を活性化することで発癌に寄与することを証明したが、HCAsの作用を緩和するシーズについては未だ不明である。HCAsは、L1の動きを活発化し発癌に向かう。その過程における抑止機構を解明することが本研究の目的である。
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研究実績の概要 |
食品に含まれるポリフェノールの一種のレスベラトロール(resveratrol:RV)は、抗酸化作用等の様々な効能が報告されている。申請者は、RVにゲノム不安定性を誘導するレトロエレメントを抑制する作用を見出した。内在性レトロエレメントの中でも1細胞中に約52万コピー(全ゲノムの約17 %)存在するLong Interspersed Element-1(LINE-1以下L1)の転移能を活発化させる。L1は特徴的で、80-100コピーは正常細胞中でも転移機能を有している(retrotransposition:以下RTP)。本研究は、RVのL1-RTPを抑制する機序を明らかにし、肉や魚を加熱処理した際にできるヘテロサイクリックアミン(以下HCAs:heterocyclic amines)によるゲノム不安定性誘導機構に関与するL1の抑制因子の探索を行った。 私たちは、RVのリガンドであるPPARとL1の抑制因子として知られているSIRT6に着目した。その結果、RVはSIRT6の発現量を増加させ、SIRT6のsiRNAを細胞に導入すると、RVによるL1-RTP抑制能が解除された。PPARでのsiRNAでも、同様にRVによるL1-RTP抑制能が解除された。また免疫沈降実験を行うと、L1の構成蛋白の1つであるORF1とSIRT6やPPARが結合することが示唆された。HCAsやL1-RTPを誘導する化合物について実験すると、RVによるL1-RTP抑制能が確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでの研究成果を論文化している。マウスでの実験がやや遅れている。マウスの作出に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験を中心に進める予定である
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