研究課題/領域番号 |
20K05960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38060:応用分子細胞生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
熊添 基文 九州大学, 農学研究院, 助教 (70737212)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 分子細胞生物学 / 病態モデル / cGMP / 食品成分 / ケミカルバイオロジー / 炎症 / 内皮細胞 / 細胞間シグナル / 抗炎症 / 食生活 |
研究開始時の研究の概要 |
心血管疾患や脳梗塞など様々な疾患において血管内皮細胞の健全性が重要であることが報告されており、血管内皮細胞と免疫細胞の相互作用は細菌感染のみならず、様々な疾患の場として重要であることが明らかにされている。しかし、血管内皮細胞の炎症細胞の遊走や接着など炎症の進行における機構が詳細に解明されていることに比して、血管内皮細胞が組織における炎症を緩和する機構については不明な点が多い。そこで本研究では食品因子の抗炎症作用にて発見した血管内皮細胞を起点とするmiRNAの抗炎症機構を明らかにすることで、全身の炎症を抑制することができる生活習慣や食生活のスクリーニングに資する基礎情報の獲得を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究において、cGMP による抗炎症作用を解明するとともに、それらの誘導剤の生体保護作用について実際の病態モデルによる評価を実施した。その結果、cGMPによって肺が保護されることを明らかにした。また、その具体的な機構について具体的な分子機構の解明に成功した。それらのモデルを応用することで、複数の全く新規の抗線維化因子の同定に成功した。さらに、それらの分子機構について探索を行い、肺保護に重要な因子の解明に成功した。また、並行して肺血管内皮細胞について様々な条件にて培養を行い、安定して肺血管保護作用を評価する実験系の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺炎は高齢者において特に予後不良となること、また急性呼吸窮迫症候群から回復後も認知機能や運動機能の低下が生じ、機能的予後に大きな問題を抱えることを鑑みれば、少子高齢化が進む我が国において肺疾患に対する有効な治療、予防法の確立は非常に重要である。本研究課題ではセカンドメッセンジャーの一種、cGMPが肺保護作用を有することをに着目し、肺保護を誘導可能な新たな経路、手法の確立を目指した。また、肺保護作用を有する成分を安定して探索できる実験系の確立を目指し、今後の研究の基盤確立を目指した。
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