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ダイズの耐湿性に関与する二次通気組織形成機構の解明とその育種利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K05969
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分39010:遺伝育種科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

高橋 宏和  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50755212)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード耐湿性 / ダイズ / 通気組織 / GWAS / トランスクリプトーム
研究開始時の研究の概要

ダイズは体内酸素循環に重要な二次通気組織を形成するにも関わらず,耐湿性が低い畑作物である.これは十分な二次通気組織の発達には,1週間以上の期間を要するためである.つまり,ダイズの耐湿性向上には恒常的にあるいは短期間で通気組織を形成させることが必要である.これを達成するためには,二次通気組織の形成機構を解明する必要があるが,これまでその分子機構に関する知見は皆無であった.そこで本研究課題では,組織特異的なトランスクリプトーム解析による二次通気組織形成に関わる遺伝子の情報の蓄積やGWA解析を行うことで,ダイズの耐湿性向上のために二次通気組織形成に重要な遺伝子を探索,同定することを目指す.

研究成果の概要

日本においてダイズは主に排水性の悪い水田転換畑で栽培されることから,湿害が問題となっており,ダイズの耐湿性向上は重要な育種目標である.ダイズは耐湿性形質に重要な体内酸素循環の役割を果たす二次通気組織を形成するが,十分な二次通気組織の発達には,過湿ストレス発生後1週間以上の期間を要し,その間に湿害が発生する.つまり,ダイズの耐湿性向上には恒常的にあるいは過湿ストレス発生後短期間で通気組織を形成させることが必要であると考えられる.そこで本研究課題では,ダイズの耐湿性向上のために二次通気組織形成に重要な遺伝子を探索,同定することを目指した.

研究成果の学術的意義や社会的意義

イネ科の通気組織は,植物のプログラム細胞死のモデルであり,またトウモロコシやオオムギ,コムギなどの重要な畑作物が形成することから,その分子機構に関する研究や遺伝資源を利用した解析など多数の報告がなされている.その一方で,二次通気組織は一部のマメ科植物が形成するが,作物としてはダイズでのみで報告されており,その具体的な知見は非常に限られている.また,ダイズを主として栽培している海外の国では耐湿性よりも乾燥耐性が着目されており,湿害が問題となっているのは降雨量の多いアジアである.このことからダイズの耐湿性の改良は世界的にみても遅れている状況であり,本研究の社会的意義は高い.

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Triterpenoids in aerenchymatous phellem contribute to internal root aeration and waterlogging adaptability in soybeans2023

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, H., Abo, C., Suzuki, H., Romsuk, J., Oi, T., Yanagawa, A., Gorai, T., Tomisaki, Y., Jitsui, M., Shimamura, S., Mori, H., Kaga, A., Ishimoto, M., Seki, H., Muranaka, T., Nakazono, M.
    • 雑誌名

      New Phytologist

      巻: - 号: 3 ページ: 936-948

    • DOI

      10.1111/nph.18975

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 二次通気組織を利用したダイズの耐湿性育種への試み2020

    • 著者名/発表者名
      髙橋宏和
    • 雑誌名

      月間アグリバイオ

      巻: 11月号 ページ: 1064-1068

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] ペプチドホルモンによるダイズの二次通気組織の形成制御機構2023

    • 著者名/発表者名
      長谷川史果,馬場唯菜,高橋実鈴,佐藤豊,中園幹生,髙橋宏和
    • 学会等名
      日本育種学会第143回講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Triterpenoid accumulation in aerenchymatous phellem contributes to root internal aeration and waterlogging adaptation in soybean2022

    • 著者名/発表者名
      Hirokazu Takahashi, Chisato Abo, Hayato Suzuki, Takao Oi, Asako Yanagawa, Tomoka Gorai, Yukari Tomisaki, Mana Jitsui, Satoshi Shimamura, Akito Kaga, Hikaru Seki, Toshiya Muranak, Mikio Nakazono
    • 学会等名
      International Society for Plant Anaerobiosis Conference
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 畑作物の耐湿性向上を目指して 〜植物が持つ空気を通すための”穴”の話~2022

    • 著者名/発表者名
      高橋宏和
    • 学会等名
      日本作物学会東海支部第152回講演会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] ダイズの二次通気組織形成におけるペプチドホルモンを介した制御2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川史果, 中園幹生, 髙橋宏和
    • 学会等名
      第28回日本育種学会中部地区談話会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] ダイズの二次通気組織形成に関与する制御因子の探索2021

    • 著者名/発表者名
      馬場唯菜、竹林裕美子、小嶋美紀子、髙橋実鈴、Nhung Ta, Kim、佐藤 豊、榊原 均、中園幹生、高橋 宏和
    • 学会等名
      日本育種学会第139回講演会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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