研究課題/領域番号 |
20K05984
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
門田 有希 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (30646089)
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研究分担者 |
大谷 基泰 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (20223860)
刑部 祐里子 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (50444071)
田淵 宏朗 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 上級研究員 (10355571)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | サツマイモ / 形質転換 / ゲノム編集 / 線虫抵抗性 / 遺伝子機能解析 / 倍数性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では倍数性作物種であるサツマイモを対象に遺伝子機能解明に向けたゲノム編集技術の開発に取り組む。最近、研究担当者らは遺伝解析が極めて難しいとされたサツマイモにおいて、NGSを活用することで重要な農業形質に関する遺伝領域を同定し、さらには候補遺伝子自体も見出している。しかしながら、これら候補遺伝子の機能解明には至っておらず、原因遺伝子であると証明されてはいない。そこで本研究ではサツマイモを対象にゲノム編集技術を確立し、候補遺伝子導入個体の作出ならびに機能解析を行う。これにより農業形質に関わる原因遺伝子の特定ならびに機能解明、そして有用品種を効率的に育成する手法を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では遺伝子解析が困難なサツマイモを対象にゲノム編集および形質転換技術を開発し、遺伝子機能解析を加速化させることを目的とした。先行研究で同定された線虫抵抗性の候補遺伝子の配列を調査した結果、抵抗性品種では機能型アレルが見つかったのに対して、感受性品種では機能欠損型アレルが見つかった。またプロモーター領域には抵抗性品種特異的にシスエレメントが検出され、機能型アレルの発現を制御している可能性が示唆された。またサツマイモ品種の中では比較的形質転換が容易であることが知られている「花らんまん」を対象に胚性カルスを誘導し、見つかった機能型・機能欠損型アレルを導入した形質転換体を作出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではサツマイモの収量や外観品質に甚大な被害をもたらす有害線虫(サツマイモネコブセンチュウ)に対して、サツマイモが持つ抵抗性遺伝子の機能証明ならびに機能解析を目的とし、形質転換やゲノム編集技術の開発を試みている。サツマイモでの線虫抵抗性遺伝子はいまだに報告が無く、機能証明できれば世界初の成果となる。また本研究成果では、育種に有用なDNAマーカーも開発しており、遺伝解析の難しかったサツマイモのマーカー選抜育種(MAS)や病害抵抗性品種の育成も加速化させることが期待される。また病害抵抗性だけでなく、その他の農業形質にかかわる遺伝子の機能解析や有用品種の育成も発展させることが予測される。
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