研究課題/領域番号 |
20K05987
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
三浦 孝太郎 福井県立大学, 生物資源学部, 准教授 (70571561)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | イネ / 種子形 / Gタンパク質 / イネ3量体Gタンパク質 / ヘテロ3量体Gタンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
イネのヘテロ3量体Gタンパク質は種子・草丈・穂の形を制御し、αとγ3、αとγ4サブユニットはそれぞれ共通の制御メカニズムを有していると考えられる。本研究では、イネ3量体Gタンパク質の各構成タンパク質が、どのように相互作用することで細胞分裂活性を制御し、器官サイズを決定するのか?を明らかにする事を目的とし、各サブユニットのタンパク質相互作用、関連変異体の遺伝子単離を通じて制御機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
小課題1 各γサブユニット変異体におけるαサブユニットの状態の解析:小課題1では、αサブユニット特異的抗体を用いて各γサブユニット変異体背景で免疫沈降を行う事で、γサブユニット変異の影響でαサブユニットが単体で存在するか、3量体を形成しているかを明らかにする。令和4年度は、抗αサブユニット抗体を用いた実験で、γ3サブユニット変異体の種子が短くなる事が、αサブユニットとの結合を強化されていることにい起因することを見出した。 Gγ2変異体の解析では、N末端が失われると致死になるという新たな形質を確認できた。また、この表現型はGβ変異体と類似しており、Gγ2はGβと協働し、生命維持に必要な機能を有することを確認した。 小課題2 イネGタンパク質関連変異体の遺伝子単離:令和4年度は、2つのGタンパク質関連遺伝子の機能欠損変異体を用いた実験により、1つがGタンパク質とは異なるシグナル伝達経路を介して種子のサイズを制御し、1つがGタンパク質経路をコントロールする事を見出した。このGタンパク質経路を介して種子を制御する遺伝子変異は、GαとGγ3変異体との二重変異体を作成したところ、Gα変異が遺伝的上位であるが、Gγ変異は相加的名表現型となり、独立な経路であることを示唆した。 小課題3 新奇3量体Gタンパク質関連タンパク質のタンパク質相互作用解析:小課題2で新たに同定した候補遺伝子について、抗Gα抗体を用いて免疫沈降実験を行ったが、直接の相互作用は確認できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していたとおり、Gαタンパク質が変異体の生体内でどういった状態で存在するのか明らかにするための抗Gα抗体を用いた解析が進行している。。 3系統の関連変異体の内2系統について遺伝子編集による欠損変異体を作出し、その表現型の調査及び遺伝解析を実施した。 Gタンパク質関連遺伝子の相互作用実験については、特異性の高い抗Gα抗体を用いた解析を行っているが、現在までに結合は確認できていない。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの計画通り、形質転換体を用いた実験によってGタンパク質の生体内での構と、関連変異体の解析を進める事で、イネGタンパク質のシグナル伝達経路 の解明を目指して研究を推進する。
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