研究課題/領域番号 |
20K06020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
國武 久登 宮崎大学, 農学部, 教授 (80289628)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | カンキツ / 半数体 / 偽受精胚珠培養 / SSR / γ線 / バンペイユ / 雌性配偶子 / カルス / 花粉 / 単為生殖 / ガンマ線 / 単為発生 / 晩白柚 |
研究開始時の研究の概要 |
カンキツは遺伝様式の解明が難しく、効率的な育種が困難である。半数体は倍加処理によって容易に純系を得られることから遺伝子解析や計画育種のための育種素材となる。我々は花粉への軟X線照射と胚珠培養を組合せることにより半数体を育成した。そこで、本研究では、軟X線よりも効果の高いγ線を花粉に照射し、‘晩白柚’の偽受精胚珠培養により効率的な半数体誘導について検討し、その半数体を利用して単為発生関連遺伝子との関連について解析する。
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研究成果の概要 |
晩白柚’の半数体作出のために偽受精胚珠培養について検討した.‘晩白柚’を種子親,花粉親として‘川野夏橙’を供試し,0Gy~500Gyのγ線を花粉に照射した.500Gy処理区から発生したカルスは半数体であり,種子親由来の対立遺伝子のみを持ち,雌性由来の半数性カルスであった.また,γ線を照射した花粉を交配した40日後の胚珠には発達した胚が形成されており,無照射区と差異はなかった.胚の発達は,交配40日目までは対照区と同様に進行するが,それ以降に発達が停止すると推測された。総合的に判断すると,交配40日後に胚珠培養を開始すると,半数性細胞が発達を続ける可能性があると考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半数体は倍加処理によって純系を得られることや,相同ゲノムを1つしか持たないことから遺伝子解析のための重要な材料となる.本研究では,γ線を‘川野夏橙’の花粉に照射し,‘晩白柚’の偽受精胚珠培養を行い,胚の発達を観察した.パラフィン切片法による胚珠の観察の結果,交配40日後の胚珠には発達した胚が形成されており,対照区と処理区間に差異はなかった.しかし,交配60日と80日後では未発達の胚や胚乳のみを持つ胚珠が増加した.このことから,培養時期は交配40日後が適しているものと考えられた.本研究の成果は,カンキツの雌性配偶子からの単為発生制御の可能性が高まり,他の品種への応用もできると考えられる.
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