研究課題/領域番号 |
20K06034
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
高村 武二郎 香川大学, 農学部, 教授 (40253257)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | シクラメン / 花色 / 花色素 / アントシアニン / カルコノナリンゲニン2’-グルコシド / ペオニジン3-ネオヘスペリドシド / マルビジン3-グルコシド / ペオニジン / マルビジン / 突然変異 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,シクラメンの花色変異拡大と安定した花色発現による高品質生産に寄与するために,シクラメンではこれまでに存在しなかった花弁にカルコンとアントシアニンが共存するアプリコット色花シクラメンが生じたメカニズムとその遺伝性を明らかにすること,およびシクラメンの赤色花の特異的な配糖体型(3ネオヘスペリドシド)が花色発現および花色変異の拡大に及ぼす影響とその遺伝性・安定性を明らかにすることの2つを解明すべき個別の課題とし,その解明と得られた知見の統合により,シクラメン特有の花色素発現のメカニズムとその花色への影響を明らかにする.
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研究成果の概要 |
アプリコット色花シクラメンでは,花弁表皮において赤紫色と黄色の細胞とが混在してアプリコット色を呈していることが明らかになった. 赤色花シクラメン花弁に特有のペオニジン3位のラムノシル化によるペオニジン3ネオヘスペリドシド(Pn3Nh)の生成は顕性形質であることが明らかになった.また,そのラムノシル化酵素に基質特異性があることも示唆された.さらに,赤色花品種 ‘Largo’ の突然変異により得られた濃赤紫色花系統および暗赤色花系統は,花弁スリップ部分にPn3Nhではなくマルビジン3グルコシドを多量に集積していた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,シクラメンのアプリコット色花品種の育成に寄与するだけでなく,カルコンを花色素として含有する花きの育種に有用な知見である.また,シクラメン特有のネオヘスペリド型アントシアニンの遺伝性や配糖体酵素の基質特異性,および赤色花品種からの特異的な変異体の花色素構成の解明は,シクラメンの花色育種だけではなく,花き全体の花色育種の進展に貢献できるものと期待できる.
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