研究課題/領域番号 |
20K06041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
谷川 奈津 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 上級研究員 (20355720)
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研究分担者 |
立澤 文見 岩手大学, 農学部, 教授 (30320576)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アントシアニン / 色素 / 花色 / ポリアシル化アントシアニン / 青色化 / フラボノイド / 花色発現機構 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アントシアニンの新たな青色化促進条件を見出すことを目的とする。まず、青色花色をもつ植物材料を栽培し、花色に関する分析を行う。花から色素関連化合物を精製し、構造決定を行う。収集した花色に関するデータを元に、精製した色素関連化合物を用いて、in vitroで花と同じ色と吸収スペクトルを再現できる条件を検討する。精製したアントシアニンについて、緩衝液中での色、吸収スペクトルを測定し、比較することで、アントシアニンの修飾様式による青色化効果を調査する。さらに、時間経過にともなう吸光度の変化を測定することにより、修飾に伴うアントシアニンの安定性を検証する。
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研究実績の概要 |
シネンシス系デルフィニウム品種の花色について分析した。濃青色、藤紫色および淡桃色花色の花からアントシアニン色素を抽出、精製し、NMRやMS等による機器分析を行った結果、5種類の新規アントシアニン、delphinidin 3-[6-(rhamnosyl)-glucoside]-7-[6-(p-hydroxybenzoyl)-glucoside], pelargonidin 3-[6-(rhamnosyl)-glucoside]-7[6-(4-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-p-hydroxybenzoyl)-glucoside] (rubrodelphin), pelargonidin 3-[6-(rhamnosyl)-glucoside]-7-[3-(glucosyl)-6-(4-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-p-hydroxybenzoyl)-glucoside], delphinidin 3-[6-(rhamnosyl)-glucoside]-7-[3-(3-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-glucosyl)-6-(4-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-p-hydroxybenzoyl)-glucoside], and pelargonidin 3-[6-(rhamnosyl)-glucoside]-7-[3-(3-(6-(4-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-glucosyl)-6-(4-(6-(p-hydroxybenzoyl)-glucosyl)-p-hydroxybenzoyl)-glucoside] (rosedelphin)を同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ渦の影響もあり、当初の研究計画より遅れている。色素関連化合物の精製と同定については進展しており、新規化合物の同定など、よい成果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
計画書に従い、in vitroにおいて花の青色と同じ色と吸収スペクトルを再現できる条件を検討するとともに、アントシアニンの青色化や安定性の検証を進め、得られた新規成果について公表を進めていく。
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