研究課題/領域番号 |
20K06046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
中島 雅己 茨城大学, 農学部, 教授 (70301075)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 土壌病害 / 拮抗細菌 / 緑肥作物 / エンドファイト / 防除法 / 緑肥 / 生物防除 / ソルガム / Bacillus属細菌 / バイオコントロール / 省力化 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、土壌病害に対する微生物農薬の開発は現場のニーズに対応し切れていない状況にある。その原因として、土壌中において農薬となる微生物の菌密度を一定以上に維持することが困難なことが挙げられる。菌密度を維持することは微生物農薬の施用回数を増やすことで可能となるが、露地栽培では費用と労力が課題となっている。そこで、農業現場で防除困難な土壌病害に対する省力・低コスト型で有効かつ環境負荷の少ない生物防除技術の開発を目的とし、本研究では、病原菌に対して抗菌活性を持ち、緑肥作物に定着能を有する根圏細菌あるいは植物内生細菌を利用することで、緑肥作物の栽培と同時に土壌病害防除を可能にする防除技術の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではまず、青枯病菌に対して抗菌活性を示す内生細菌を分離する目的で茨城県内の有機栽培圃場などから採取した土壌で緑肥作物のソルガムを栽培し、2週間後のソルガム根内から細菌を分離した。得られた細菌株について青枯病菌に対する抗菌活性とソルガム根における増殖を評価した。次に、選抜した菌株について、トマト青枯病の抑制効果を調査した。分離細菌を含むソルガムの根を細断して青枯病菌の汚染土壌に混和し、その 1ヶ月後にトマト幼苗を移植して発病度を調査した。その結果、最も抗菌活性の高かった菌株処理区において有意に高い発病抑制効果が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、農業の現場で病害防除に不可欠な化学合成農薬の使用回数を削減する目的で様々な資材が微生物農薬として販売・使用されることが多くなってきている。しかしながら、土壌病害に対する微生物農薬の開発は現場のニーズに対応し切れていない状況にある。本研究では緑肥作物の栽培と同時に土壌病害防除が可能であることを明らかにした。得られた成果は、防除困難な土壌病害に対する省力・低コスト型で有効かつ環境負荷の少ない防除技術として農業現場での活用に繋がるものと考える。
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