研究課題/領域番号 |
20K06048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
佐野 義孝 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (00226044)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 植物ウイルス / サテライト核酸 / サテライトDNA / 多粒子性ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルスに寄生するα-サテライト分子はウイルス複製に負荷を与えてブレーキをかけ,病徴を軽減により宿主植物を延命させ,子孫ウイルスの感染機会拡大をもたらしているのか,あるいはサテライトがコードするタンパク質が自己複製以外に宿主因子と相互作用してウイルスDNAの転写阻害を抑制しているのか。病理学的視点から,ウイルスとサテライトおよび宿主植物間の詳細な動態解析を行う。さらに分子遺伝学的手法を用いて,改変導入したα-サテライトを用いたノックアウトベクター構築の可能性を検証するとともに,α-サテライトDNAが異なるナノウイルス間で水平伝搬可能か,検証を試みる。
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研究成果の概要 |
① GFP導入植物に、TRVベクターを用いてプロモーター領域にメチル化を誘導し、GFP転写が抑制されたTGS植物を作出した。またクローンDNAの感染性を向上させるため, DNA-M、-U1、-U2の3種について変異解析により再選抜した。②Rep領域を喪失した相同組み換え体サテライトDNAと、インタクトなRepを発現するDNAコンストラクトをアグロ菌を介して同時接種し,組み換え体サテライトDNAを植物体中でトランス複製させるシステムを構築した。③BBTV沖縄分離株の全ゲノムを初めて解析するとともにゲノムに付随する新規アルファサテライトを同定し、J1と名付けた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本試験開始当初、東南アジアおよび韓国からMDVのマメ科以外の広範な作物における感染被害が相次いで報告された。すなわちトマト、トウガラシ、パパイヤ、ユリ、ニンニクなどである。ただしこれらの報告ではMDV感染におけるαサテライトの関与はほとんど調査されていない。申請者も国内で流通するユリやニンニクの球根を調査した結果、MDVが高率に無病徴感染しており、さらにマメ科以外の宿主に付随するアルファサテライトは特定の分子種に限定されることが判明した。本試験で得られた知見を基にMDVの病原性と宿主範囲拡大におけるサテライトの意義が感銘されることが期待される。
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