研究課題/領域番号 |
20K06052
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
池田 健一 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (40437504)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | いもち病菌 / Pyricularia oryzae / Magnaporthe oryzae / 付着器 / 細胞周期 / オートファジー / 病原性 / 植物病原糸状菌 |
研究開始時の研究の概要 |
植物病原糸状菌は宿主侵入する際に細胞分裂を伴い形態をダイナミックに変化させている。細胞分裂が遅延あるいは促進されるとどのような影響が引き起こされるのであろうか。蛍光タンパク質を利用した細胞周期インディケーターを用いることにより、宿主侵入過程における細胞周期チェックポイントの移行を可視化する。また、環境条件の違いにより、胞子発芽過程における細胞周期が異なるのかどうか明らかとする。さらに、各チェックポイントに変異を有する温度感受性変異体が、各チェックポイントにおいて付着器形成、膨圧生成、脂質・糖代謝、細胞骨格系のダイナミクス、オートファジー活性がどのように影響を及ぼしているのか評価する。
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研究成果の概要 |
いもち病菌の細胞周期を評価するために、市販のFucciシステムをいもち病菌用に改変し、変異株を得ることに成功した。それら変異株を用いて細胞周期を評価したところ、いもち病菌が付着器を形成する過程において、細胞周期が1周していたが、親水性で付着器を形成しない場合には明確な細胞周期の変動が認められず、根の感染と類似したプラズマ照射シャーレ上においては、細胞周期が加速していることが明らかとなった。これら細胞周期の変動は、ヒストンH1をRFPで標識した変異株を用いた核の分裂様式評価との結果とも合致するものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
いもち病菌は植物病原糸状菌においてモデルとなっており、その複雑な病原性発現機構を理解することは、病害防除に向けて重要である。胞子が発芽する過程において、どのように細胞周期を調節しているのかを明らかとすることにより、外部環境をどのように感知し、どのような仕組みで制御されているのかを明らかとするために、まずは細胞周期をモニタリングできる技術の構築を試みる。
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