研究課題/領域番号 |
20K06053
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 教授 (00183343)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 植物病原菌 / 腐生菌 / 共生菌 / 二次代謝産物 / ゲノミクス / 遺伝子クラスター |
研究開始時の研究の概要 |
植物病原糸状菌は植物との共進化の結果として、多種多様な二次代謝産物(SM)生産能を発達させてきた。SMは、菌における生存・発病ストラテジーのひとつとして、腐生菌、共生菌および病原菌を分かつ要因となり、さらに病原菌においてはエフェクター分子として、病原性の分化に大きく寄与している。Alternaria菌群は腐生、寄生および共生系統を有し、菌の多様なライフスタイルを決定する分子機構解明のモデルとなる。本研究では、Alternaria菌群が保有する多彩なSM生合成系に焦点を当て、菌のライフスタイルの変遷・進化と多様性形成の仕組みを、糸状菌ゲノミクスを基盤として解明する。
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研究成果の概要 |
植物病原糸状菌は植物との共進化の結果として、多種多様な二次代謝産物生産能(=生理活性物質多様性創出システム)を発達させてきた。それら化合物は、菌における生存・発病ストラテジーのひとつとして、腐生菌(非病原菌)、共生菌および病原菌を分かつ要因となり、病原性の分化にも寄与している。ネクロトロフ菌であるAlternaria菌群は、同属中に腐生、寄生および共生系統を有し、菌の多様なライフスタイルを決定する分子機構解明のモデルとなる。本研究では、病原菌が保有する極めて多彩な二次代謝産物生合成系に焦点を当て、菌のライフスタイルの変遷・進化と多様性形成の仕組みを、糸状菌ゲノミクスを基盤として解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Alternaria菌群は、従来顧みられることの少なかった腐生菌から共生菌、さらに高度に分化した寄生菌まで幅広く包含するユニークなグループであり、菌の腐生性および寄生性の全体像を理解するための特色ある対象生物である。この特性を最大限に活用し、糸状菌の特質でもある多彩なSM生合成系をターゲットにして、菌の生存・発病戦略の分子機構、多様性および進化を包括的に解析することが可能となった。腐生生活においても重要である二次代謝系の分子機構が解明されれば、寄生菌コントロールの一環として、腐生生活環をターゲットにするという全く新規な応用研究分野が創出され、そのインパクトは大である。
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