研究課題/領域番号 |
20K06068
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
横井 智之 筑波大学, 生命環境系, 助教 (80648890)
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研究分担者 |
宮永 龍一 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 教授 (40335550)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 集団行動 / 集合性 / 単独性ハナバチ / 越夜行動 / フトハナバチ / 単独性 |
研究開始時の研究の概要 |
単独性ハナバチ類では、夜間の生存率を高めるために、特定の場所に越夜集団を形成することが知られている。ただし集団内の個体は、個々に自身の生存率や適応度を高めることを優先して行動している。そのため集団を形成する際に、好適な位置をめぐってヒエラルキー(優劣関係)が生じていることが予想される。本研究では単独性種であるミナミスジボソフトハナバチを対象に、越夜集団において個体間の優劣関係が構築されるプロセスを明らかにする。さらに越夜集団内でのヒエラルキーと日中活動における好適な営巣場所の選択との関連性を確かめる。これらの結果を統合して、単独生活を行なう生物集団内での秩序構築と維持機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究ではミナミスジボソフトハナバチを対象に、集団形成において個体間の優劣関係が構築されるプロセスを明らかにする。さらに越夜集団内での優劣関係が、日中活動における好適な営巣場所の選択や交尾成功とも関連性があるかを明らかにすることを目的としていた。2021年度は調査場所である西表島において、本種メスおよびオス個体を複数確認し、ICタグを利用した個体識別を行い、集団内での個体間規則性を明らかにするための基本情報を収集することができた。調査時にはビデオカメラも併用して、飛来行動についても記録を行なった。例年出現が確認される場所よりも移動した場所で、多くの個体が越夜集団を形成していた。緊急事態宣言の期間延長に伴い、十分な個体数を確保することはできなかったが、2022年度は長期間にわたる野外データの採集を行ない、アオスジフトハナ バチを主体とする越夜集団において、個体にICタグを装着し、集団間での移動頻度を明らかにすることが出来た。現在集積したデータを解析した結果、越夜個体は、特定の越夜エリア(越夜場所となる植物群集)に対して、選好性を示していることが明らかになった。タグをつけた個体の利用記録を解析したところ、前日に利用した場所を再度利用する割合は高いことが明らかになった。ただし、各越夜エリアで利用する植物の葉については、全日とは異なる葉を利用することが多く、明確な選好性は示されなかった。これは、フトハナバチ類は越夜に利用する場所はおおむね決めているが、どの基質を利用するかは、日ごとに決定している可能性が高くなった。2023年度は、どの基質を利用するかを決定する要因として、他個体の存在を検証するために、デコイ(標本)を設置し、越夜個体の集合性を検証する予定であった。しかし、台風第2号の発生により、南西諸島全域で暴風雨となっていたため、調査を断念した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
台風の発生に伴い、ミナミスジボソフトハナバチの出現期間に調査地を訪れることができなかった。現在、2022年度までに採集したデータを取りまとめて、論文化する作業を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、2023年に断念した調査内容を実施する。すなわち、他個体の存在を検証するために、デコイ(標本)を設置し、越夜個体の集合性を検証する。
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