研究課題/領域番号 |
20K06083
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
渡邊 和代 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 契約研究員 (80835116)
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研究分担者 |
粥川 琢巳 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (70580463)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 昆虫 / 培養細胞 / 初代培養 |
研究開始時の研究の概要 |
昆虫生理学・分子生物学の分野において培養細胞系は、研究を進める際に有効かつ必要なツールである。しかし膨大な種類が存在する昆虫において、どんな虫からでも培養細胞系を樹立することが出来るというプロトコルは現在でもなく、種や目によって樹立が困難なものが多く存在する。本研究では、難細胞系樹立昆虫を用いて、人為的にストレス刺激を与えることで新規培養細胞系の樹立と新しい樹立プロトコルの作成を目指す。また、すでに培養細胞系が存在する昆虫を用いて、細胞系樹立に関与する遺伝子を探索し、細胞系樹立にフィードバックする。
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研究成果の概要 |
昆虫の培養細胞は、遺伝子機能解析・昆虫微生物研究・薬剤スクリーニングなど多くの研究分野で有用なツールとして数多く利用され、重要性・必要性が増してきている。しかし、どんな昆虫からも培養細胞が樹立できる方法は確立されていない。そこで昆虫培養細胞を樹立する新しい手法の確立を目指した。初代培養時に様々なストレスを与えた結果、培養液量の調整で細胞遊出が促進されることが分かった。また、新規初代培養用培養液の開発を行い良好な結果を得た。加えて、樹立された培養細胞とその由来組織との遺伝子発現を比較したところ、培養細胞ではがん化に関係する遺伝子が高発現していることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昆虫培養細胞を用いた様々な研究において、研究対象とする昆虫由来のものを用いることがベストであるが、現時点では培養細胞を樹立できない昆虫が多く、他の昆虫の培養細胞を利用しなければならないことが多い。しかし、害虫防除に応用できる分野である昆虫ウイルスや共生微生物などの研究では、ホストとなる昆虫由来の培養細胞であることが求められる。どんな昆虫からでも培養細胞を樹立できる方法があれば、今まで培養細胞がなく他の研究手法を取らなければならなかった農業害虫をはじめとする様々な昆虫の研究促進に貢献できる。
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