研究課題/領域番号 |
20K06088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
殿内 暁夫 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (50302021)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 難培養性細菌 / ゲノム解析 / メタゲノム解析 / 多糖の構成 / 生息環境 / Armatimonadetes |
研究開始時の研究の概要 |
Armatimonadetes門は12のサブグループで構成される系統的に多様な門であるが、現在までに分離・培養されているのはC. corticalisを含めて僅か4種で、それら以外の全て(600以上)が環境から回収された未培養株のrRNA遺伝子配列に基づく系統型であり、本門細菌の生態・機能については未解明である。申請者がブナ樹皮から分離した本門のArmatimonadiaに所属する唯一つの種C. corticalisを用い、その詳細な特徴とゲノム情報、および生息環境の細菌叢解析によるC. corticalisおよびその類縁種の動態情報を組合せてC. corticalisの機能と生態を解明する。
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研究成果の概要 |
難培養性で4種しか記載されていないArmatimonadetes門細菌のCapsulimonas corticalis AX-7を用いて、その解析からC. corticalis 機能と生態の予測を試みた。その結果、C. corticalis は生息の場としてスギ樹皮を好みヤマナラシ樹皮を忌避することが、メタゲノム解析と培養解析で示された。乾燥に高い耐性能を有しており、乾燥しやすい樹皮環境に適応していることが示唆された。C. corticalisの生産する高分子多糖はグルコース・ガラクトース・マンノース・キシロースを構成糖とする中性糖であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Armatimonadetes門細菌は12のサブグループで構成される系統的に多様な門であり、様々な環境に見出される細菌グループであるが、わずか4種しか分離・記載されておらず、その生態や機能は不明である。本研究では、本門のCapsulimonas corticalis AX-7を用いて、その生態解明を非培養法(メタゲノム解析)と培養法の両面から明らかにすることを試み、当該種は中性多糖生産性で乾燥耐性を有し、生息の場としてスギ樹皮を好みヤマナラシ樹皮を忌避することを明らかにした。これは本門細菌に関しての生態解明に関しては初めての例である。また、本研究を通じて多糖の利用研究に発展させることができた。
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