研究課題/領域番号 |
20K06092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
下野 嘉子 京都大学, 農学研究科, 准教授 (40469755)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 外来植物 / 侵入経路 / 分布拡大 / ドクムギ属 / 砂浜海岸 / 砂浜 / 分布パターン / 移植実験 / 分布 / 適応 / 選択圧 |
研究開始時の研究の概要 |
外来植物ネズミムギには、農耕地に蔓延している系統と砂浜海岸へ分布拡大している系統が存在する。このような分布パターンの違いをもたらすメカニズムを解明するため、両系統の繁殖期のストレス耐性を比較する。ファイトトロンを用いたストレス実験および砂浜における移植実験を通して、(1)ネズミムギが砂浜という物理的ストレスの大きな環境に進出する際に重要となる形質とその形質に働く選択圧は何か、(2)ネズミムギの砂浜への分布拡大は全国レベルで起こっているのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
イネ科ドクムギ属の外来植物は、輸入穀物への混入による非意図的侵入経路と、牧草や緑化植物としての利用を目的とした意図的な侵入経路によって日本に持ちこまれている。集団遺伝学的解析から、非意図的な経路によって侵入したものは砂浜海岸に、意図的な経路によって侵入したものは農耕地に分布拡大していると推定されている。このような分布パターンの違いをもたらすメカニズムを解明するため、全国レベルの砂浜および農耕地におけるドクムギ属の分布状況調査、砂浜への移植実験、個体の耐乾性や競争能力の評価、埋土中の種子の死亡率の評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)侵略的外来植物の種特性の解明は多数行われてきたが、現地でどのような選択圧が働き、どのような形質が重要か、といった因果関係まで明瞭に示した研究例は少ない。本研究は砂浜海岸と農耕地に広く生育するドクムギ属を対象に、各生育地への分布拡大に重要な形質および選択圧を明らかにすることを目的とする。 (2)砂浜海岸は現在、生物多様性が失われつつある生態系の1つである。周辺環境の開発による砂浜面積の減少や、砂浜への外来植物の侵入が問題となっている。砂浜海岸へ分布拡大する外来植物の特徴を明らかする本研究は、希少な生態系となりつつある砂浜海岸の保全に貢献するものである。
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