研究課題/領域番号 |
20K06093
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
唐澤 重考 鳥取大学, 農学部, 教授 (30448592)
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研究分担者 |
岸本 年郎 ふじのくに地球環境史ミュージアム, 学芸課, 教授 (70728229)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 土壌動物 / ワラジムシ亜目 / 系統地理 / 系統解析 / 種分類 / ワラジムシ / 甲虫 |
研究開始時の研究の概要 |
生物資源の持続的な保全を目指す上で「保護区の設定」および「外来種の捕食被害の評価」は喫緊の課題である。しかし、土壌に生息する動物は地上の生物と比べてその保全に関する研究は乏しい。そこで、本研究では、土壌動物を対象に生物資源保全における上述の二つの課題を解決することを目的として、次の二つの研究を行う。まず、1)南西諸島・伊豆諸島における土壌動物の多様性の地図化、効果的な保護区の設計を行い、既存の国立公園による土壌動物版保護区の保護効果(カバー率)を評価する。次いで、2)DNAデータを用いた外来性両棲類・爬虫類の餌メニュー解析法の確立と実践を行う。
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研究成果の概要 |
土壌動物の多様性の地図化を目指し、陸生等脚類を主な材料として種分類の整理、および、潜在的分布に基づく種数の地図化を行なった。種分類の整理では、従来の形態形質のみに基づく手法だけでなく、タイプ産地から採集した標本も含めた系統解析の結果も含めた。潜在的分布域の推定では、地理的障壁の適切な評価が今後の課題として残された。 また、国内外来種として屋久島に持ち込まれたオキナワキノボリトカゲの胃内容物の解析を行なった。オキナワキノボリトカゲは樹上と地面の両方で摂食していることが分かったが、絶滅危惧種の摂食は確認されなかった。胃内容物解析の精度を高めるには、更なるDNAデータベースの集積が不可欠である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の分布や地域に生息する種数を地図化することは、効果的に多様性を保全する上で不可欠である。本研究では多様性の地図化が進んでいない土壌動物のうち、陸生等脚類を主な対象として多様性の地図化を試みた。約36,000個体の標本に基づき種分類の再整理、分布データベースの構築を行い、それらデータに基づき地域あたりの種数の地図を作成することができた。 また、屋久島や鳥取砂丘に生息する両生類・爬虫類の餌動物を解明した。これらの解析によって、屋久島の外来トカゲは樹上と地面で摂食をしていること、鳥取砂丘のカエルはハサミムシを多く食べていることが分かった。
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