研究課題/領域番号 |
20K06101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 沖縄国際大学 |
研究代表者 |
齋藤 星耕 沖縄国際大学, 経済学部, 准教授 (10623754)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | トビムシ / ミトゲノム / メタバーコーディング / 土壌動物 / DNAバーコーディング / ササラダニ |
研究開始時の研究の概要 |
近年、DNA解読技術が進歩し、これまでとは比べ物にならないぐらい安価で大量に遺伝子配列の解読が出来るようになりました。これによって、ある場所にどんな生物が生息しているか、すなわち生物多様性の調査を、DNA分析を通じて行う手法が普及しました。 メタバーコーディングと呼ばれるこの技術は、しかし、生物多様性を正確に評価できず、過小評価や過大評価をしてしまう面があります。また、ある生物がいるということ分かっても、以前と比べて減少したか増加したかといった、重要なことが判断できませんでした。本研究では、これらの不正確性の原因に対してそれぞれ対策を講じ、生物多様性のモニタリング技術の正確性向上に取り組みます。
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研究成果の概要 |
トビムシ類 1個体からの全ゲノムショットガン法(WGS)用の「ライブラリ調整プロトコルを確立した。このプロトコルにより、3種5個体のミトゲノム配列が決定された。すでに公開されている 31 配列と併せて分析したところ、16S RNA 遺伝子上に、トビムシ類で広く保存されている領域を同定することが出来た。この領域は、以前に Saitoh et al. (2016, Genome) で発表されたメタバーコーディング用PCRプライマーの一組と同じ領域であったが、一部の分類群では配列のミスマッチがあったことが明らかとなった。これに対応し、増幅の偏りを改善する縮重プライマーを設計することが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は高速並列DNAシーケンサー(NGS)による生物群集調査手法、特にその土壌動物における技術的改善を企図し、種によらず偏りなく増幅できるPCRプライマーを設計した。今後これを用いた群集調査を実施し、有効性を引き続き検証する。 本研究の派生的な成果として、土壌の微小な動物 1個体からの全ゲノムショットガン法の確立が挙げられる。NGSによる群集調査においてデータベースの蓄積が重要であるが、本手法では、容易にミトコンドリアゲノム全長配列が得られ、対象遺伝子が異なる複数のマーカーのために一度にデータベース蓄積が行える。また、トビムシ類の系統進化の解明にも貢献できる。
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