研究課題/領域番号 |
20K06103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 麻布大学 (2022) 明治大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
山本 誉士 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (70637933)
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研究分担者 |
河野 裕美 東海大学, 沖縄地域研究センター, 教授 (30439682)
村上 智一 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 水・土砂防災研究部門, 主任研究員 (80420371)
水谷 晃 東海大学, 沖縄地域研究センター, 技術職員 (80773134)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 海草 / アオウミガメ / データロガー / 西表島 / 移動 / ウミガメ / 時空間動態 / ウミショウブ / 保全 / 管理・保全 / 捕食・被食ダイナミックス / 海草生態系 / 時空間動態解析 |
研究開始時の研究の概要 |
捕食者の個体数密度の増減は、採食・捕食圧の変化を通じてトップダウンで生息域の植生や生物群集構造に影響を与える。そのため、被食種および捕食種の両面において、生物多様性保全の取り組みを評価し、効果的に推進・管理していくには、捕食・被食関係の動態をより広域な空間スケールで捉える必要がある。そこで、本研究ではアオウミガメとその餌である海草ウミショウブの関係をモデルケースとして、動物装着型データロガーを用いてウミガメの採食空間利用の特徴および捕食圧の時空間動態を解明・モデル化し、ウミショウブの種存続可能性の評価と組み合わせることで、海草生態系保全に資する科学的根拠に基づいた管理指針の基盤確立に取り組む。
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研究成果の概要 |
生態系の健全性は各生物種間の食物連鎖強度のバランスによって成り立っている。近年、八重山諸島ではアオウミガメ個体数が増加しており、過度な採食によって海草群落が衰退している。そこで、本研究では当該地域の保全に資する管理指針を提唱するため、ウミショウブとアオウミガメの分布調査およびウミガメの行動調査を実施した。野外調査は西表島西部海域で実施した。アオウミガメの分布は主に海草群落と重複しており、ウミショウブおよび中型種が群生する場所で特に多く観察された。ウミガメは湾内の浅い海草を利用しており、特定の場所に定住する傾向がみられた。一方、比較的大きな個体は外海沿岸域まで移動する行動の違いも明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、西表島西部地域に生息するアオウミガメの個体数密度およびサイズ構成が明らかになった。また、アオウミガメの空間移動特性についても知見が得られ、湾内に群生する小型種優占群落を保全するための亜成個体数管理の必要性や、柵などで防除する際の海草サイズ(主要な採食個体サイズ)に応じた対策の必要性を示唆した。また、調査時には地元の子供達に対して海洋教育活動を実施し、当該地域における環境問題についてアウトリーチ活動も実施した。
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