研究課題/領域番号 |
20K06118
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39070:ランドスケープ科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
大久保 悟 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農業環境研究部門, グループ長補佐 (30334329)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | セイヨウミツバチ / 尻振りダンス / リアルタイム解析 / 離散フーリエ解析 / 採餌範囲推定マップ / 離散フーリエ変換 / 花資源 / 採餌範囲 / 採餌環境 / 蜜源植物 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、周辺土地利用の異なる養蜂場において、魅力的な採餌場所を仲間に伝え合う尻振りダンスを効率よく解読することで、通年での採餌範囲の変化を明らかにします。同時に、蜂群の成長を重量変化で記録し、採餌範囲にある花資源の分布を植生図を使って解析します。これにより、蜂群の成長に影響する周辺植生・土地利用、その季節変動を明らかにし、蜂蜜生産や花粉交配用ミツバチ生産に適した養蜂場の周辺環境を評価、ミツバチの適した生息環境の管理について整理していきます。
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研究成果の概要 |
作物の花粉交配にも重要な役割を果たすセイヨウミツバチの飼育環境を景観スケールで評価・改善するために、採餌場所の特定や採餌活動の季節的変化を捉えることは重要である。採餌場所の特定に使われるミツバチの尻振り(8の字)ダンスを手動解読するには労力がかかりすぎるため、本研究ではリアルタイムに自動解読するシステムを開発し、比較的高い精度で、効率よく採餌場所の推定を可能にした。その結果、長時間、高頻度でのダンス自動解読による採餌場所推定が可能となり、必要餌資源に対応した、分蜂前後の大きな採餌行動の変化など、これまで明らかになっていなかったセイヨウミツバチの採餌行動を詳細に把握することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セイヨウミツバチの採餌場所推定に用いられる尻振りダンスの解読は非常に時間がかかっていたが、本研究で精度高くリアルタイムで自動解読が可能なシステムを開発した。比較的安価なシステム構成であるため、例えば養蜂家が単花蜜の情報として採餌場所を把握するのに使用できるなど、研究成果の社会実装が可能である。また、このシステムを用いることで長時間、高頻度で採餌場所の推定が可能になり、蜂群の要求資源量に応じた採餌範囲や採餌行動の時間的変動、大規模で好適な蜜源植物(例えばシロツメクサなど)がある場合の安定した採餌行動など、学術的にも意義深い知見の蓄積を行うことができた。
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