研究課題/領域番号 |
20K06129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 |
研究代表者 |
徳田 佐和子 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 支場長(林業試験場) (40414263)
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研究分担者 |
小野寺 賢介 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 主査 (40414247)
和田 尚之 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 研究職員 (60827062)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ニホンカラマツ / 枯損 / カラマツヤツバキクイムシ / ならたけ病 / 樹脂流出能 / 人工林管理 / カラマツ / 衰弱 / 枯死 / ホテイナラタケ / クロゲナラタケ / 乾燥イベント / カラマツ衰弱 / ナラタケ属菌 / 葉量低下 / 樹脂滲出能低下 |
研究開始時の研究の概要 |
北海道では、大面積の人工林が造成されたカラマツがここ数年で急激に衰弱し、大量枯死(2016年は1,900ha以上)し始めた。この被害はキクイムシ被害として扱われているが、枯死原因は未だ特定されていない。 本研究ではカラマツの大量枯死について、特に(1)加害性の強い森林病虫害(「キクイムシ」および「ならたけ病」)、(2)カラマツに強いストレスを与える気象要因(夏季の乾燥と冬季の低温)に注目し、枯死原因の特定を行う。枯死原因と被害発生のメカニズムが明らかになることで、対策法の開発が推進されるほか、生物間相互作用および北方系針葉樹林の生態系システムの理解と、気候変動にむけての将来予測に貢献できる。
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研究成果の概要 |
「北海道で発生しているカラマツの大量枯死の原因を解明するために行った」調査から、1)カラマツヤツバキクイムシと2)ならたけ病が主要な枯死原因であることが明らかとなった。それぞれに関係する要因は、1)では直径、地域、ならたけ病感染の有無、2)では林齢、直径、地域、キクイムシ被害およびネズミ害の有無だった。カラマツの病虫害に対する防御能力の指標である樹脂滲出能は葉量と関係しており、強風による根浮きやネズミ害が著しい林分で低下することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまで特定されていなかったカラマツの大量枯死の主原因がカラマツヤツバキクイムシおよびならたけ病であることを明らかにした。複数の要因が関係する一連の現象であることが明らかとなり、森林衰退を包括的に調査・解析することの重要性が示された。また、カラマツの防御能力低下の指標となる外観的特徴は目視により確認しやすく、衰退林分の施業法選択(「すみやかに収穫」もしくは「被害木処理+伐期まで残存」など)にあたって森林所有者の判断に資することができる。
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