研究課題/領域番号 |
20K06150
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
|
研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
田中 恵 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (40401301)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 広葉樹二次林 / 外生菌根菌 / 菌類リソース / 境界域 / 子実体 / 針葉樹人工林 / 二次林 / 広葉樹 / 人工林 / 実生更新 |
研究開始時の研究の概要 |
スギやヒノキが長期間生育している林地に広葉樹を導入して樹木の種多様性を高めたい場合、広葉樹と共生する外生菌根菌リソースが存在しているか否かが導入広葉樹の生残を決定する重要な要因になると考えられる。しかし、単一の大面積針葉樹人工林内では侵入広葉樹の菌根共生は難しい。 そこで、針葉樹人工林と広葉樹二次林が小面積でモザイク状に存在する二次林に着目し、外生菌根菌群集及び感染様式の特性を調べ、新たに侵入する広葉樹実生に感染可能な菌根菌種を特定する。さらにそれらによる感染が実生の更新・定着に及ぼす影響を解明する。 このことにより、人工林近傍の広葉樹二次林が将来的に広葉樹導入への足がかりになるかを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
人工林近傍の広葉樹二次林において外生菌根菌群集を調べ、新たに侵入する広葉樹実生に感染可能な菌根菌種を推定した。その結果、異なる菌根タイプの樹種の隣接林分では境界からの距離に応じて菌根菌の種組成が変化するが、樹種混交林分では多様な菌種が確認され、小面積広葉樹二次林においても地上部の林内環境の違いと外生菌根菌群集の変化には傾向が見られた。採取子実体からは177種の菌根菌が検出され、出現種は地形的特徴や林冠構成樹種などにより変化する可能性が示された。本研究で調査した広葉樹二次林では局所的な立地環境の違いにより分布域や胞子散布を行う子実体の出現種が変化する可能性が考えられる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
針葉樹人工林の針広混交林化や広葉樹林化は、森林の多様で健全な発達のための手段であり、公益的機能を発揮させるものとして期待されている。日本の人工林の大部分を占めるスギやヒノキはアーバスキュラー菌根性樹種であるため、これらの樹種が長期間生育している林地に広葉樹を導入する場合には、感染可能な外生菌根菌リソースが存在しているか否かが導入広葉樹の生残を決定する重要な要因になると考えられる。そこで針葉樹人工林と広葉樹二次林が小面積でモザイク状に存在し、感染可能域の比較的大きい林地において新たに侵入する広葉樹実生に感染可能な菌根菌種とその多様性を調べた。
|