研究課題/領域番号 |
20K06159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎本 有希子 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90726530)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ジバニリン酸 / バイオマスプラスチック / 生分解性プラスチック / リグニン / ポリエステル / ポリアミド / ポリケトン / ビトリマー / フィルム / バイオプラスチック / 高耐熱性 / スーパーエンジニアリングプラスチック / バニリン / 高耐熱性高強度 / エンジニアリングプラスチック |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、バイオマス由来のバニリン酸を酵素により二量体化して得られるジバニリン酸を基本骨格とする、新規の高耐熱性・高性能芳香族バイオマスプラスチックの合成と材料化を行う。ジバニリン酸を基本構造とする新規のモノマーを合成し、これを種々のコモノマーと重合することで、様々な結合様式を有する芳香族バイオマスポリマーの合成へ展開する。得られるポリマーの成形加工や物性制御を行い、バイオマス由来のエンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチックの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、木質由来のリグニンから得られる芳香族化合物であるジバニリン酸を原料に用いて、ポリエステルやポリアミド、ポリケトンなど、これまでに例のない構造かつ最大300℃以上の高耐熱性を有する新規の芳香族バイオプラスチックの合成とフィルムなどへの材料化を行った。さらに、ジバニリン酸を用いたポリエステルが、環境中の微生物のはたらきによって分解する新しい生分解性プラスチックにもなり得ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでバイオマスプラスチックの種類は限られていて、さらなる耐熱性や物性の向上が求められていた。本研究では、木材から得られるジバニリン酸を用いて、新しい高耐熱性ポリマーの合成が可能であること、その材料化、生分解性の付与が可能であることを示すことができた。本成果は、木質由来化合物を用いた新しい環境に優しいプラスチックの分子設計や材料開発に広く展開できると考えられる。
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