研究課題/領域番号 |
20K06163
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
田中 孝 静岡大学, 農学部, 助教 (40612700)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 木材接着 / 接着剤 / 合板 / マイクロX線CT / 荷重変位曲線 / 木質材料 / 接着メカニズム / 木材 / X線CT / せん断 / 組織構造 / 破壊 / 劣化 / 可視化 / 接着形態 / 機械的接着 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、最新のX線CT透視技術を駆使し、木質材料内部の木材細胞群-接着剤硬化物ネットワークの三次元形態を可視化するとともに、静的な観察に加えて破壊過程や劣化過程における形態変化を動的に明らかにする。これによりいわゆる投錨効果仮説をはじめとする機械的接着説の真偽や、微視的な破壊形態が巨視的な破壊形態にどのように影響するのか、木材接着の耐久性の要因等、木材接着にまつわる長年の疑問に回答を与えることを目指す。
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研究成果の概要 |
近年、木質資源の有効活用や大規模木造建築の推進のために、木材接着が不可欠な技術になりつつある。各種木材接着製品に最適な木材接着技術を選定してその要求性能を確保するには、接着性能が発揮されるメカニズムを把握しておくことが肝要であるが、木材接着強さの発現メカニズムやその劣化メカニズムにはいまだ不明な点が多々あり、それらを今後解明していくためには、木材接着の形態を観察する技術が欠かせない。本研究では代表的な透視観察技術の一つであるX線CTを用いて、木質材料の内部を非破壊的に観察する手法の確立を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質材料を引っ張りながらX線CTでスキャンするためのデバイスを開発した。このデバイスは設置した木質材料にどのくらいの引張り応力が生じているかをデバイス側面のひずみゲージによりリアルタイムに把握する機構を備えている。これにより、さまざまな木質材料試験片に引張り力を加えながらX線CT装置で単板の細胞壁の配置や単板に浸透して硬化した接着剤硬化物のミクロな位置関係が視認できるレベルで透視観察することができるようになった。さらに実際に、ラワン合板とヒノキ合板の小試験片に断続的な変位を与え、引張り応力を把握し、それをX線CTに供した。合板の破壊過程における細胞レベルでの形態変化を明らかにすることができた。
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