研究課題/領域番号 |
20K06179
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
早川 淳 東京大学, 大気海洋研究所, 准教授 (10706427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エゾアワビ / 食害 / 被食‐捕食関係 / ヒトデ類 / マダコ / カモメ類 / 被食-捕食関係 / 減耗要因 / 被食ー捕食関係 / 捕食痕跡 / 被食―捕食関係 |
研究開始時の研究の概要 |
生態系保全型のエゾアワビ資源管理を可能にするため、天然環境下におけるエゾアワビを中心とした被食―捕食関係を明らかにし、エゾアワビの減耗要因として重要な害敵生物を特定する。漁業者の関心が高い放流された種苗に対する各種害敵生物による捕食の実態を明らかにすると共に、天然個体の被食死亡についてその成長段階ごとに各種害敵生物の重要性を明らかにする。 本研究は、エゾアワビの害敵生物として認識されていなかったカモメ類や過小評価されてきた可能性のあるウニ類、逆に過大評価されてきた可能性のあるヒトデ類について特に着目し、各種害敵生物の減耗要因としての重要性を天然環境下での摂餌生態の知見に基づき再評価する。
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研究成果の概要 |
計4年間の長期的なモニタリング調査により、天然環境下における各種捕食者によるエゾアワビの食害の程度、およびその季節的・経年的な変動を明らかにした。これまでエゾアワビ稚貝の重要な捕食者として想定されていたヒトデ類は天然環境下でエゾアワビをほとんど捕食しない一方、特に高水温期においてはマダコによる捕食量が増加するなど、捕食者の種や季節、年によってエゾアワビの生残への影響が大きく異なることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水産重要種であるエゾアワビの生残に各種食害生物が与える影響について明らかにしたことは、本種の資源管理において重要である。また、これらの食害生物の餌生物組成を明らかにしたことは沿岸岩礁域における生態学的研究に寄与するものである。加えて、特に水温がエゾアワビへの食害に影響していることが分かり、地球温暖化に伴う海水温の上昇が、エゾアワビへの食害を含めた海洋生物の種間関係に影響を及ぼす可能性を提示したことは重要である。
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