研究課題/領域番号 |
20K06198
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
|
研究機関 | 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部) |
研究代表者 |
秋山 諭 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 主任研究員 (90711672)
|
研究分担者 |
中谷 祐介 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (20635164)
新井 励 大阪公立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60508381)
木村 祐貴 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 研究員 (90797169)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 底曳網漁業 / 海底耕耘 / 栄養塩供給 / 水産多面的機能 / 石桁網 / 大阪湾 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では漁撈行為が湾・灘規模の物質循環系に与える影響を評価する。日本沿岸域では、環境規制に伴う水質改善により生物生産力の低下や有害・有毒ブルームの発生が危惧されているが、生物生産の維持と水質管理を両立させる物質循環系が適切に評価されていない。内湾域の新たな栄養塩ソースとして底曳網漁業による海底耕耘効果に着目し、①底曳網漁業の栄養塩供給機能と②供給された栄養塩による水環境・基礎生産への影響を定量評価する。本研究の成果は、栄養塩循環の評価とともに、底泥の巻き上げによる珪藻類の発芽・増殖や栄養塩の挙動と密接に関係する赤潮・貝毒の対策としての応用も期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究では、底曳網漁業による海底擾乱を新たな栄養塩供給ソースとして捉え直し、物質循環系の適切な評価・検証を進めた。従来、底曳網を用いた恒常的な漁撈行為による海底からの人為的な供給は栄養塩ソースとして考慮されていないことから、海底からの栄養塩供給が過小評価されていると考えられた。そこで本研究では、大阪湾の石桁網漁業を対象として、内湾における物質循環に人為的攪乱が果たす役割を解明するために、底曳網漁業による栄養塩供給機能を定量化し、湾全体の物質循環系に占める影響を評価した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
底曳網漁業による海底擾乱とそれに伴う物質循環機能の評価により、漁撈活動に新たな価値を付与し、水産業の多面的機能評価の一端を明らかにした。本成果により、今後、漁獲以外の漁業の経済的側面が評価されることが期待される。また、本研究で使用した手法は、一般的な海底耕耘の評価にも適用できることから、栄養塩供給や貝毒対策として実施されている海底耕耘事業の効果評価、経済的評価への応用が期待される。
|