研究課題/領域番号 |
20K06201
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
米山 和良 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (30550420)
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研究分担者 |
高橋 勇樹 北海道大学, 水産科学研究院, 准教授 (00761701)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 魚群行動 / ステレオカメラ / 画像認識技術 / 3次元行動 / カルマンフィルタ / 魚群 / 移動追跡 / ステレオ画像計測 / 画像処理 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
養殖生産システムを効率・省力化するために, IoT, AI等の先進的な技術を駆使した生産システムのICT化に注目が集まっており, その実現に不可欠な養魚の行動モニタリング手法の確立が喫緊の課題となっている。本研究では養魚モニタリング手法の確立を目的とした画像による行動計測を行い,ステレオ画像計測, 人工知能(深層学習)の2つの特色を生かすことで, これまでに困難だった自動的な複数魚体の3次元行動計測手法の構築を達成目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、深層学習を用いた魚体の画像認識技術を確立させ、魚群の3次元行動の自動計測手法を構築することを目的としている。 目的を達成するために、①魚体の画像認識アルゴリズムの開発を2020年度に実施し、②個体レベルでの3次元行動の自動計測手法を2021年度に確立し、③複数個体(群)の3次元行動の自動計測手法を2021-2023年度に確立した。2021-2023年度では、実験室内での試験でキタムラサキウニを使用した深層学習(YOLOv3)による複数個体の追跡手法を確立し、2023年度も同様に養殖場ではなく実験室内での試験において、深層学習(YOLOv4)を用いたサクラマスを魚群の3次元行動計測を実施した。魚体認識アルゴリズムの確立を目的として、サクラマスを対象に、事前学習済みディープニューラルネットを転移学習させた深層学習による画像認識技術の構築を試みた。 2023年度では深層学習による個体の検出精度の向上をはかった。しかし解析画像の魚体認識の未検出例が多いことから、2021年度に実施したキタムラサキウニの追跡試験と同様の対応で欠損値を埋めるためのカルマンフィルタによる移動経路の補間を行った。既に確立したステレオ画像計測による3次元計測手法により、サクラマス3個体を対象に深層学習による魚体検出で3次元遊泳軌跡の自動計測を行った。カメラ視線上で魚体が重なった場合は、ステレオカメラの他方カメラからのエピポーラ線を便りにオクルージョンで未検出になった個体位置を推定することで、僅かではあるがオクルージョン時の追跡データを増やす事に成功した。本研究の進捗は、当初予定していた魚群の計測が叶わなかったことから遅延したが、最終的に画像認識技術による複数個体の3次元魚群行動の自動計測のアルゴリズムを構築できた。より多くの個体を追跡できるように検出数を向上させることが今後の課題になった。
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