研究課題/領域番号 |
20K06209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
末永 慶寛 香川大学, 創造工学部, 教授 (00284349)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ウニ / 藻場 / 浮上式基質 / AI / 投入方法 / 浮上式投入法 / ウニと昆布の共生 / 藻場造成構造物 / 多孔質基質 / 漁場のゾーニング / 核藻場 / 人工魚礁 / 着脱基質 / ウニと海藻の共生 / 消波性能 / 小型軽量化 / 藻場造成 / 共生システム / 磯焼け |
研究開始時の研究の概要 |
東北沿岸海域は,2011年の東日本大震災による地盤沈下や津波の影響により,震災から9年が経過した現在も以前のような資源豊富な状態には戻っていない.また,漁業者の減少・高齢化等も深刻な問題となっている.これまで藻場造成,資源生産力の回復のため,当該海域で様々な技術提供を試みたが効果に乏しかった.その中で,海藻の着生と生長が認められた「基質吊り下げ法」を見出し,高密度にウニが生息する場でもコンブ場の造成,両者の共生が可能となる知見を得た.本研究は,既設の磯根資源増殖構造物に新たな海藻着生技術を付加し,震災海域での資源生産力の回復・向上と高齢者が安全に操業かつ安定した漁獲が可能な海域の創出を目指す.
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研究成果の概要 |
東北地方沿岸部は,親潮と黒潮が衝突する潮目に近い海域で,我が国における極めて良好な漁場となっている.しかし,2011年3月に発生した東日本大震災により,海底の地盤沈下,流動場の変化および磯焼けの問題等により,現在も震災以前のような磯根資源豊かな状態には戻っていない.そこで,海藻の着生と成長が認められた「着脱基質吊り下げ法」で得られた知見を基に,新たに「浮上式投入法」を考案し,AIを用いてウニ密度に対する基質の最適な投入条件を決定した.これにより,経済的にも安価かつ高密度にウニが生息する場所でも昆布場を造成でき,ウニと昆布の両者の共生と高齢の漁業者らが安全に操業可能であるという知見が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
震災海域における藻場造成,磯根資源生産力の回復・向上を目的として,当該海域に様々な技術が提供されてきたが,ウニの生息密度の高さと食圧等により,効果の発現に乏しかった.その中で,昆布を対象とした藻場造成手法の開発に取り組み,海藻の着生と成長が認められた手法を見出し,高密度にウニが生息する場でも昆布場を造成でき,ウニと昆布の共生が可能となる知見を得た. 本研究では,ウニによる初期食害抑制技術として浮上式基質投入法の開発と漁場規模に応じた費用対効果の算定,ウニと昆布の共生技術の効果を検証した.また,漁業者が効率的な作業を行うために,AIによるウニの生息密度に対する浮上式基質の最適な投入方法も提案した.
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