研究課題/領域番号 |
20K06211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 香川県立保健医療大学 |
研究代表者 |
奥田 潤 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (90334276)
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研究分担者 |
坂井 貴光 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 主任研究員 (50416046)
末澤 千草 香川県立保健医療大学, 保健医療学部, 講師 (90331868)
河東 康彦 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 主任研究員 (90634220)
中川 徹優 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(南勢), 研究員 (40884656)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | Edwardsiella piscicida / III型分泌機構 / 機能未知エフェクター候補遺伝子 / 生菌ワクチン / 感染制御 / 結合宿主因子 / ワクチン / III 型分泌装置遺伝子 / orf13, orf19 |
研究開始時の研究の概要 |
エドワジエラ症は Edwardsiella 属細菌による感染症の総称で、特にヒラメ、マダイ、ウナギの養殖における魚病被害では一番の問題となっている。本菌にはIII 型分泌装置と呼ばれる針のようなタンパク質輸送装置が存在し、前申請研究でIII 型分泌装置から分泌される2つの遺伝子(orf13及びorf19)がヒラメの病原性に関与することを明らかにした。本研究では両遺伝子に着目し、分子生物学的な解析を進めることにより、III 型分泌装置を介した本菌の未知の病原性発現機構を明らかにする。一方で両遺伝子ノックアウト株を生菌ワクチンとして利用することで本菌による魚類エドワジエラ症の予防法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
前申請研究(基盤 C、16K07849)で、申請者らは E. piscicida の III 型分泌装置に着目し、2つの機能未知エフェクター候補遺伝子がヒラメの病原性に大きく関与することを明らかにした。 本申請研究では、ヒラメに対する病原性が著しく減弱化した2つの機能未知エフェクター候補遺伝子ノックアウト株を生菌ワクチンとして利用することで、E. piscicida によるヒラメのエドワジエラ症の新規の予防法の開発を目指したいと考えるが、これまで申請者らが用いてきた2つの機能未知エフェクター候補遺伝子ノックアウト株には生菌ワクチンとして利用するには、大きな問題点があると思われる。すなわち、この2つのノックアウト株は薬剤耐性遺伝子を含むトランスボゾン挿入変異株であることから、薬剤耐性遺伝子を含まないin-frameノックアウト株を作製し、ヒラメに対する生菌ワクチンとしての可能性を検討する必要がある。 昨年度は、ノックアウト株の作製に必要な標的遺伝子を削除した遺伝子断片の、自殺ベクターへのクローニングを完了した。 今年度は、接合により標的遺伝子を削除した遺伝子断片を含む自殺ベクターを野生株に移し、相同組み換えを起こさせることで、最終的なin-frameノックアウト株の単離に成功した。また、ウエスタンブロットで必要となる2つの機能未知エフェクターに対するウサギポリクローナル抗体の作製も、スクラム(株)に受託し完成させた。 次年度は、単離した2つの機能未知エフェクター候補遺伝子のin-frameノックアウト株について、ゲノム上からターゲット遺伝子が削除されていることを塩基配列のシークエンス解析で確認し、さらに作製した抗体を用いたウエスタンブロットでターゲットタンパク質の発現が消失していることを確認することで、in-frameノックアウト株の完成を目指したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
E. piscicida の2つの機能未知エフェクター候補遺伝子のin-frameノックアウト株の作製に、従来の大腸菌の自殺ベクターを用いた方法が適用可能なことが報告されたことから (Edrees A et al, J Fish Dis, 2018)、申請者らも従来、緑膿菌で用いてきた大腸菌のin-frameノックアウト法 (Okuda J et al, Infect Immun, 2010) を E. piscicida のノックアウト株作製に適用したところ、時間はかかったが、工夫を重ねることで2つの機能未知エフェクター候補遺伝子のノックアウト株の単離に成功した。 また、ウエスタンブロットで必要となる2つの機能未知エフェクターに対するウサギポリクローナル抗体の作製も、スクラム(株)に受託し完成させた。
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今後の研究の推進方策 |
E. piscicida の2つの機能未知エフェクター候補遺伝子のin-frameノックアウト株の作製を、出来るだけ早期に完了させたい。ノックアウト株の作製が完了次第、分担者が所属する水産技術研究所にノックアウト株を送り、ヒラメを用いた感染実験を行う予定である。また、ヒラメ由来の cDNA ライブラリーを構築し、両遺伝子について yeast-two hybrid 法による結合宿主因子のスクリーニングを行いたい。
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